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読者が目にしたときが"新刊"です

2015/04/22

こんにちは、樺木宏です。


さて、今日お伝えしたいのは「読者が目にしたときが新刊」ということ。

これは先日懇意にしている某出版社の編集長が言っていた言葉なのですが、

「なるほど!」と深く腑に落ちたので、紹介しようと思います。

なお出版社は一応伏せましたが、例に出す書名は本物ですので、

感心のある方は調べれば分かります(笑)


さて、その編集長曰く、ミリオンセラーになった「長生きしたけりゃ ふくらはぎをもみなさい」が

ブレイクしたのは昨年ですが、実は発売は4年前の本。

20万部売れた「のび太という生き方」に至っては、発売からブレイクするまでに

なんと7年間もブランクがあったのです。


書籍というと、良く言われるのが新刊が年間8万点近くも発売されている、と言うこと。

そして書店は売れない本は一定期間はリスク無しで返本可能ですから、

どんどん新しい本を出して行かないと行けない、時代の変化を追いかけ続けないと陳腐化してしまう、

というイメージを持っていませんか?


でも読者の目線になってみれば、そもそも本がでたこと自体を知らないわけですから、

まさに"目にしたときが新刊"なのですね。


その話を聞いて思い出したのが、音楽業界の変化です。

以前は、80年代、90年代、という具合に時代別にカテゴリー分けされていたのですが、

今の若い人は、その曲がいつ発売されたかなどはあまり気にせず、

曲を聞く順番は「好きな順」など、自分の基準で分けるようになっているのです。


今はまだ「新刊」だから売れる、初速が大事、という意識が強い出版業界ですが、

読者の方はそうではなく、今後は「自分の好きな本を、好きな順番で読む。発売年は気にしない」

という方向にいくと思います。


そうなった時、私やあなたのように本を売って行きたい側としては、やるべき事は2つでしょう。

1つは、本をもっと露出させること。

埋もれてしまえば、読者の目に触れないわけですから、発売されていないのと同じ。

PRやマーケディングが重要になってきます。

本がでたら出版社まかせ、ということではなく、著者側も本を売る努力が必要です。


2つ目は、時代が経っても古くならない、法則レベルの本を出して行く事です。

時代の流行を追いかけるのも確かに必要ですが、

それとは逆に、「いくら時間が過ぎても古びない価値」を本にすることが大切。

その為には単にノウハウを並べるだけでなく、考え抜いて抽象化し、法則レベルにまで

持っていきましょう。


あなたの著者ブランドが、時代の変化を超えてますます輝くための、

ご参考になれば幸いです。

 

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