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知っていそうで知らない、出版企画書のコツ(1)

2019/03/28


こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


本を出したい!と思ったときに、避けて通れないのが出版企画書ですね。


ただ、出版企画書というと、なにやら難しそうな印象を受けませんか?

なんだか、凄いことを書かなければいけないような、

そんな雰囲気が字面から漂っている・・・

そんな印象を受ける人も多いと思います。


実はそれには、理由があります。

私たちは学校で「国語」「現代文」など、

文章についていろいろと教わってきましたが、

「相手を説得する文章」

の書き方は、教わっていないのです。


いわゆる文学作品について、その心情を読み取ることは、たくさん習います。

しかし、

・意味不明の文章を書かないよう、伝わりやすい表現方法

・分かりやすいだけでなく、相手の気持ちを動かし、説得する文章

などについては、ほとんど全くといっていいほど、教わっていないのですね。


そういう土台がないところにもってきて、

「出版企画書」という、出版社から融資を引き出すための文章をいきなり書こうとするのですから、

なんだか凄いことを書かなければいけないと感じて、

肩に力が入ってしまうのも無理はないのです。


ただ、逆に言えば、

相手を説得する文章とはどういうことか?

について、ある程度基礎知識があれば、そうした肩の力は抜けてくる、ということでもあります。

そこで、今回から何回かに分けて、「土台」となる、説得する文章のコツについて、

お伝えしていきたいと思います。

最初にお伝えしたいのは、

「あなたの意見を、本の結論にする」

ということ。

少し前に、「忖度(そんたく)」という言葉が流行りましたね。

日本人をはじめ、東アジアの民族は相手の気持ちを推し量るのが

上手い民族です。

だから本を書くときも、自然とその影響をうけます。

ほおっておくと、身近かな同業者や、業界の権威となる人の目線が気になり、

本の内容を忖度してしまうのですね。

そして誰もが正しいと認めていること、ツッコミを受けない無難なことが、

本の結論になってしまいます。


そうなると、どうなるか。

どこかで読んだ内容になってしまいますから、

後から書店の棚に置かれるには、差別化が不十分、ということになります。

出版社も企画を採用しませんし、たとえされても売れない本になります。

そうなると、ますます正しいことを書こうとし・・・の悪循環です。

そうならないためには、

まずは「自分の意見」を結論にすること。

ツッコミを恐れず、業界の権威も、同業者の目線も気にせず、

amazonのレビューも無視して、

あなたならではの「独自の主張」を、本の結論にして欲しいのです。

このマインドセットがないと、いくら文章のテクニックを覚えても、

無難なコンテンツがアウトプットされるだけ。

相手の心を動かして説得する、商業出版レベルのコンテンツには、なり得ません。


忖度は、周りに波風立てない、という意味では理にかなっているのですが、

商業出版では、むしろ波風を立てなんぼの世界ですから、

忖度などはむしろ、意図的に無視するくらいでちょうどよい。


だから、テクニックの前に、

「自分の意見を、本の結論にするぞ!」

と、腹をくくる必要があるのですね。


商業出版のレベルでは、テクニックを覚えただけでは、

価値あるアウトプットは生まれません。

まずは、腹をくくって、それからテクニック。


あなたならではの本を世に出すための、ご参考になれば幸いです。

 

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