何を書くかよりも、誰に書くか
2019/10/24
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。
さて、
「何を書こうかな?」
というセリフはよく聞きますが、
「誰に書こうかな?」
という話はあまり聞きませんね。
あなたの場合はいかがでしょうか?
ちなみに私は、
前者の問いからは「似たような企画」が生まれやすく、
後者からは、「オリジナリティがある企画」が生まれやすい、
と感じています。
なぜそう感じるのかを考えてみたのですが、
「何を書こうかな?」という問いは、
解決方法に焦点が当たっているのに対し、
「誰に書こうかな?」という問いは、
問題そのものをどこに設定するかに、焦点が当たっていることが、
その理由ではないかと思います。
ここでポイントとなるのは、
「問題の解決方法よりも、問題そのもの方が貴重」
ということです。
商業出版では、
「これが新しい悩みのようだ!」
となると、雨後の筍のように、たくさん解決方法が出版されています。
1つのテーマ(問題)に対し、無数の本(解決策)を、多くの著者が競って出している状況です。
ですから、解決方法は余りがちで、やがて陳腐化・コモディティ化することは避けられませんが、
多くの人が悩んでいること、本にお金を払ってでも解決したいこといった、
問題そのものの価値は、増す一方なのですね。
そのため、
「何を書こうかな?」という問いによって、
解決方法の方に意識がいってしまうと、
既に多くの解決方法がある中で競うことになり、とても不利。
そのような競争状態の中で、差別化をしていくのは相当ハードルが高いでしょう。
しかし逆に、「誰に書こうかな?」ということで、
「どんな悩みがあるだろうか?」という問題そのものに意識がいけば、
もともと希少な上に求められているのですから、企画が通りやすく、書店でも売れやすい。
自然と採用確度もアップしてくるのですね。
いかがでしょうか。
「何を書こうかな?」よりも、「誰に書こうかな?」に意識を向けるだけで、
あなたの著者としての独自性が大きく高まるのですから、
試してみない手はないですね。
ご参考になれば幸いです。