出版企画書のつくりかた、その1
2025/07/03
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
本を出したくなったとき、
ポイントとなるのが出版企画書。
そこで今回は、その具体的方法についてお伝えしようと思います。
さて、企画書というと、その書式やページ数など、
「形」の部分が気になりませんか?
実は、そうしたものの重要度は、全体の2割程度にすぎません。
このことを知らないと、
苦労して一生懸命企画書をつくっても全く企画が通らず、
疲労感だけが残ってしまうことも。
では、企画書ではなにが大切なのか?
といえば、
「誰に、何を伝える本なのか」
というコンセプトです。
本当にこの1行だけで、企画の成否の8割は決まってしまうくらい大切で、
極端な話ですが、過去には口頭でこのコンセプトを話しただけで、
その場で編集長のOKが出てしまったこともあります。
もちろん、正式に企画が通るにはその後の編集会議、営業会議、役員決裁などのプロセスが必要ですが、
それらの段階でも、結局見られるのはこのコンセプトです。
最初にして最大のポイント、それがこの「誰に、何を伝える本なのか」なのですね。
それだけ重要なのですから、かける時間も労力も、ここに集中したほうがよいのは当然です。
しかし、多くの人が、ここを足早に通り過ぎてしまい、
企画書の書式や文章量など、外側の形にとらわれてしまう人が多いです。
なぜそうなってしまうかと言うと、
・コンセプトを考えるのはモヤモヤしてストレスなので、最初の案に飛びついて安心したいこと
・「企画書」と検索すると、最初に出てくるのが「形」であること
・自分が書きたいことにフォーカスしすぎて、読者が読みたいかどうかをあまり考える余裕がないこと
といった理由が背景にあります。
逆にいえば、
「モヤモヤするストレスを覚悟して、コンセプトに時間をかけると腹を決める」
「その中で、"誰に"書く本なのかを、しっかり意識する」
だけでよいのです。
これらに留意するだけで、企画の質は高まり、採用確度がアップすることは間違いありません。
次回からは、さらに具体的に、出版企画書のつくりかたについて、
引き続き分かりやすく、詳しくお伝えしていきます。