出版企画書のつくりかた、その2
2025/07/10
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
本を出したくなったとき、
ポイントとなるのが出版企画書。
今回も引き続き、その具体的方法についてお伝えします。
企画において8割を占めるほど大切なのが、
「誰に、何を伝える本なのか」
というコンセプトであることは、前回お伝えしました。
とはいえ、何を書いてもいいかといえば、もちろんそんなことはありません。
商業出版は、優秀な著者達がしのぎを削る場所ですから、
「売れる」要素を踏まえることが、とても大切になってきます。
その要素とは、次の3つです。
1)お金を払ってでも読みたい人が、どれくらいいるか(読者ニーズ)
2)その本を書く上で、説得力がどれくらいあるか(著者の強み)
3)似たような本が多くある中、どんな新しいメリットを提供できるか(類書との差別化)
詳しくは追ってお伝えしますが、
この3つの要素は、商業出版で本を出すための、チェック項目です。
どれか1つでも欠けていると、そこがネックになって出版できない可能性が高まります。
逆にいえば、この3つだけクリアできれば、本を出せる可能性が高いということです。
パッと思いついた企画では、なかなかこの3つの要素を満たしていることはまれですから、
企画を練って考案する必要があります。
そこで先ほどのコンセプトが、大切になってきます。
コンセプトだけであれば、わずか2行だけですので、変更するのに心理的な抵抗が少ないのです。
3つの要素を満たすよう、繰り返し試行錯誤することが容易になり、
ラクに早く、十分練られた企画を考案することができる、という好循環が起こります。
逆に、もし先に企画書をしっかりと作り込んでしまったら、
あとで修正するとなると、せっかくの労力が無駄になってしまいます。
そこで企画を変更することに抵抗が生まれ、
結果として「売れない」企画になってしまうという、悪循環です。
先にコンセプト、そして3つのチェック。
企画書をつくるのは、その後です。
この順番に留意するだけで、あなたのポテンシャルを活かした出版企画が、
グッと身近かになることでしょう。
次回は、3つのチェックポイントについて、掘り下げてお伝えしていきます。