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有名になってから本を出す、では順番が逆です

2026/08/06

こんにちは。

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。

「本を出すなんて、まだ早い」。

「だからSNSのフォロワーを増やして、実績を積んで、名前が知られてから----そのときこそ、本を出すタイミングだ」。

こんな風に思っている人は多いのではないでしょうか?

気持ちは、よく分かります。書店に並ぶ本の著者は、みんな凄い人のように見えますから、もっと準備が必要な気がするのも無理はありません。


でも結論からいえば、その順番は「逆」です。

その理由は2つあります。

まず、知名度は「決め手」ではなく、材料のひとつにすぎないから。


編集者が企画書で見ているのは、大きく3つ。読者のニーズ、著者の強み、類書との差別化です。

そしてフォロワー数や知名度は、その中の1つの要素「著者の強み」の中の、さらに一部分でしかありません。

著者の強みとは、実績、専門性、経験、その人にしか語れない視点----そうしたものの総体です。

知名度は、そのうちのひとつの要素にすぎません。

全体から見れば、ずいぶん小さな位置にあるものなのです。


逆にいえば、著者の強みは他のの部分でいくらでもつくれます。

フォロワーがいなくても、深い専門性がある。

派手な実績はなくても、その現場にいた人にしか書けない経験がある。

それらは知名度とは無関係に、著者の強みとして成立します。

知名度はあれば役に立ちますが、決して決め手ではないのです。


理由の2つ目は、最初の1冊は、「密度」の面で有利だからです。

これまで「本」を出してこなかったということは、

それまでの半生のインプットが、あなたの中に積み上がっている状態です。

その間に読んだもの、経験したこと、失敗からつかんだこと、ずっと考えつづけてきたこと、などなど。

最初の1冊は、その蓄積を一気に注ぎ込める、つまり密度が高いということでもあるのです。

だからデビュー作は、その人が生涯で最も濃い一冊になりえます。

むしろ、何冊も出してきたベテラン著者のほうが、めぼしい話は前の本で出しつくしている、ということが起こり得ます。


そしてもちろん、編集者もこのことを分かっています。

薄く広く知られた有名人の一冊より、無名でも中身の詰まった一冊のほうが、読者の胸に残り、売れる本になる。・

そうした考え方も実例も、編集者は知っているのです。


いかがでしょうか。

「本を出すなんて、まだ早い」という考えは、多くの場合誤り。

順番を逆にしましょう。

本は、有名になった人へのご褒美ではありません。

読者に価値ある、密度の濃い知識を、届けるための手段です。

あなたの中の素晴らしい知識を、ぜひ世に送り出しましょう。


ご参考になれば幸いです。

 

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