手っ取り早く本を出すと、上手くいかない理由とは?
2018/05/24
こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
さて、本を出したいときに、最も手っ取り早い方法をご存知でしょうか?
それは、
「今、これが流行っている」
に乗っかることです。
というのも、売れる本には、
「流行、テーマ、著者戦略」という3つの階層があり、
即効性の面から見れば、
「流行 > テーマ > 著者戦略」
の順に、即効性があるからなのです。
だから、本を出したいときに一番手っ取り早いのは、
「流行」に乗っかること。
世の中がその情報を求めているのですから、
その前に本を置いてあげれば、買ってもらえます。
次に本を出しやすい方法は、
「売れている本が多いテーマで書く」ことです。
売れている本が多いということは、そのテーマで悩んでいる読者が多いということ。
ライバルも多いですが、確実に読者のニーズがあるのですから、あとは差別化次第。
そこをしっかり考えれば、出版できる可能性はグッと上がります。
ここまで、「本を出しやすい方法」を「即効性のある順番」
でお伝えしてきたわけですが、
実は私は決して、こういう順番ではお勧めしません。
なぜなら、「即効性」の高い方法は、「継続」が難しいという弱点があるからです。
たとえば「流行」に乗っかただけだと、それが去ってしまった時に、
全く本が出せなくなります。
いわゆる、過去に本を出した事がある(が、今は出せない)人、
になってしまいがちなのですね。
かといって流行を追い続けても、何の専門家が分からなくなってしまうのがオチ。
「流行だけを追いかけてきた人」というのは、言い換えればポリシーの無い人。
それは出してきた本をみれば分かってしまうのです。
そうなると、メディアからもクライアントからも、いずれ選ばれなくなってきます。
あるいは「売れているテーマ」でも、本を出し続けるのは結構大変です。
ライバルの新人著者が次々と表れてきますから、
ノウハウや経験をアップデートし続けていないと、
意外と早く陳腐化してしまいます。
そうなるとやはり、本を出してくのは難しくなっていくでしょう。
では、どうすれば良いのか?
地味ですが、「著者戦略」を練ることです。
そもそも、流行が去っても、ライバルが飽和していても、
いつまでも有利なポジションを確保し続けるのが「戦略」というもの。
それは確かに即効性も無いし、最初は労力の割に合わない、という面もあります。
しかし、戦略があると無いとでは、
数年後に「過去の人」になっているか、
「ベテラン」になっているか、くらいの違いが出てきます。
ベテラン著者になれば、メディアへの露出が続き、人脈も広がり続け、ブランド力もキープされます。
「生涯著者価値」でいえば、圧倒的に後者の方が、費用対効果が高いのは明白ですね。
いかがでしょうか?
商業出版は、目先の安易さではなく、時間軸で考えたいですね。
あなたの著者人生の、ご参考になれば幸いです。