ブランド力を高めたい人のための、本を出し続ける出版術、
具体的方法その1:コンセプトだけを、3つの視点でチェックする
2016/08/17
こんにちは、樺木 宏です。
さて、シリーズでお伝えしている商業出版の企画ノウハウ、今回は第7回目。
今回からは企画作成の具体的方法をお伝えしていきます。
私は、企画は改善すれば必ず通る、と思っています。
本を出せないという人はいません。途中で改善を止めてしまう人がいるだけなのです。
ではなぜ、途中で止めてしまうのか?
それは、「辛くなってしまうから」でしょう。
だれでも、一生懸命考えて、多くの時間を使い、それでもまだ改善を続けなければならない、
となったら辛いですね。
そう考えると、「辛くならないように、企画を考える」ことが大切なことが分かります。
だからまずは「コンセプトだけ」を考えるのです。
コンセプトとは、「誰に」「何を」伝えるのか、ということ。
「誰に」とはもちろん想定読者であり、「何を」は読者の得られるメリットと、その方法です。
このコンセプト、書きだしてみればわずか1,2行。
これだけを考えるのであれば、労力は必要最低限で済みますから、辛くなりにくいのです。
さて、書き出したコンセプトですが、もちろんそのままで通る可能性は低いでしょう。
そのために、チェックが必要です。
具体的には、
1)読者が十分な数いるか?
2)その本を書く強みがあなたにあるか?
3)似たような本と、どのように違いを打ち出すか?
の3つです。
1)が分からなければ、本を買ってくれる読者がいるかどうか分からない、ということになってしまいます。
それでは勝てる見込みのない博打と同じです。
掛け金を支払うのは出版社ですから、企画も通りません。
そうならないよう、しっかり読者の数を確認すべきでしょう。
2)は、客観的にチェックしましょう。
「なるほど、ぜひこの人に書いてもらいたい」と出版社に思わせるエピソードか数字が必要です。
それが弱いと思ったら、掘り下げて強みを見いだすか、企画自体を変更するかです。
3)は、ライバルの本をチェックしましょう。
過去あなたが書きたいテーマで、どのような本が売れていて、今は何が売れ筋なのか。
これを知って考案した企画とそうでない企画は、見る人がみればその差は歴然です。
自分のことだけでなく、ライバル著者や出版市場の流れをみる視野の広さが大切です。
いかがでしょうか?
結構大変だな・・・と思ったかも知れません。
でも逆に言えば、この3つさえ満たせば、その企画は必ず通るのです。
また、慣れてくるとこうしたチェックは一瞬でできるようになります。
繰り返しになりますが、本を出せないという人はいません。
途中で改善を止めてしまう人がいるだけ。
ぜひ諦めず、最小限の努力で、コンセプトだけを、3つの視点でチェックしてみて下さい。