企画の2つのハードル、コンセプトとコンテンツ
2014/10/15
こんにちは、樺木宏です。
さて、今回は少し専門的な企画ノウハウの話。
商業出版で企画が採用されるには、2つのハードルがあります。
それは、「コンセプト」と「コンテンツ」です。
コンセプトとは平たく言えば、
"誰の悩みを、どう解決するのか" という事。
この組み合わせが、読者ニーズ、著者の強み、類書との差別化を決めます。
つまり売れるかどうかを決めますから、
出版企画ではもっとも大切なことと言えます。
しかし、忘れてはならないのが「コンテンツ」。
コンテンツとは、本の内容そのものです。
特に目次構成は、読者がタイトル通りの境地に到れるかどうかを決めるもの。
ここのツメが甘いと、せっかくコンセプトが良い企画でも、採用される事はありません。
特に近年は、出版企画の採用が厳しくなってきていると言われています。
だから目次の細部までしっかり作り込んでおくことが、ますます大切になってきているのですね。
ここでありがちなミスが、コンセプトとコンテンツが離れていってしまうこと。
例えば、中年男性向けの本なのに、男女問わないノウハウや事例が多すぎたり、
仕事術の本なのに、勉強方法や人間関係、はてはお金儲けまで話しが拡散していってしまったり、
といったミスが、往々にして起こります。
こうなると、コンセプトとコンテンツが離れていってしまうので、売れない企画になってしまうのです。
いかに内容が盛りだくさんでも、著者として素晴らしい実績があっても、
こうなってしまっては企画が編集会議を通ることはありません。
これはもったいないですね。
ではどうするか?という事ですが、
「常にコンセプトを意識する」
に尽きます。
とくに新人著者の場合は、自分が書きたいことに意識が行ってしまい、
"誰の悩みを解決するのか"を忘れてコンセプトがブレてしましがちなので、
注意して行きましょう。
本当に、この1点を注意するだけでも、驚くほど出版企画書の完成度は高くなりますよ。