過小評価されがちな"目線を下げる"というスキル
2014/06/24
こんにちは、樺木宏です。
さて、すごく重要なスキルなのに、過小評価されがちなスキルがあります。
それは、
「目線を下げる」
というスキルです。
池上彰さんや、林修さんがあれだけメディアで引っ張りだこなのも、
この「目線を下げる」というスキルによるところが大きいもの。
書籍のベストセラーを見ても、近年は「分かりやすさ競争」と言っても良いくらいの状況です。
しかし新人・ベテランを問わず、著者にとって、ここは盲点になってしまいがち。
なぜかと言うと、欲求のレベルが、著者と読者の間で大きく違うからです。
本を出版しようというレベルの人の欲求は、レベルとして高い事が多い。
マズローの欲求5段階説的に言えば、最上位の「自己実現欲求」に近いのです。
対して、世の中の多くの読者の悩みは、相対的に低いのが普通。
典型的なのは、
給料上がらないとこの先家計が苦しいから不安だな・・・安全欲求
上司にもっと認められて出世したいな・・・・承認欲求
などでしょう。
このように、本を出す側と、読む側の多くではレベル感が違いますから、
日々こうした悩みを持っている人に、「やりがいある天職で毎日充実!」
などと言ってみても、あまり響かない=その本は売れないと思われる=企画が通らない、なのですね。
なのに新人著者は思いきり高い欲求レベルの企画を立ててしまいがちですし、
ベテランも油断すると本来の自分の欲求レベルに引っ張られ、高尚な企画になってしまいがち。
この落差を分かっているかどうか、そしてその差をつめるべく「目線を下げること」
を意識しているかどうかで、企画の採用確度は全く違ってきます。
ある意味自分の感情に刃向かってでも、"目線を下げる"というスキル。
意外と多くの著者ができてないだけに、ここを体得すると、大きく差がつく部分でもあります。
ぜひ、意識してみて下さいね。