誰が書いているのか?の影響力
2019/07/04
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。
さて、つい先週末行われたのが、「G20大阪サミット」。
世界の主要20か国・地域からリーダー達が集結しました。
いろんなメディアでも大々的に報じていましたし、
いわゆる「米中の貿易戦争」の真っ最中ですから、
多くの人が関心を持って見ていたことと思います。
私なども、日ごろそれほど政治に興味もないのに、
結構テレビなどで見てしまったクチなのですが、
よく考えたら、変な話です。
なぜなら、
「何が行われたかほとんど分からない上に、
どういう結果がでたのかも、すごく曖昧」
なイベントだったからです。
例えば、2国間の会談では、冒頭の社交辞令だけ聞かされたあと、報道陣はシャットアウト。
肝心の何が話されたかは、ほとんど分かりません。
また、結果についても「大阪宣言」なる、抽象的なコメントだけでは、
どういう結果が出たのかも分かりません。
にも関わらず、なぜ世界中が注目し、メディアも取り上げ、多くの人も見たのか?
その理由は、
「なんかよく分からないけど、凄い人がたくさん来ているのだから、なんか凄いんでしょ!?」
という感覚的な、「期待値」です。
そして実は、これは商業出版の世界で行われていることでもあります。
私たちは、
「なんかよく分からないけど、凄い肩書きの人が書いているから、なんか凄いんでしょ!?」
ということで本を買います。
あるいは、
「なんかすごい極端なタイトルだけど、有名な人が書いているから、なんか凄いんでしょ!?」
というのもあるでしょう。
はたまた、
「なんか怪しいけど、凄い稼いでいる人が書いているから、なんか凄いんでしょ!?」
というのもあるかもしれません。
このように、人は「感覚による期待値」で、本を買います。
「内容<誰が書いているか」
というのは、想像以上に、人の心を動かすのです。
良いか悪いかは別として、それは事実。
だったら、あなたが本を出版するとき、活かさない手はありませんね。
さらにいえば、あなたが出す本の棚に、自分よりも知名度がある著者が多い時は、
「良い内容だけでは不十分」
ということでもあります。
つまり、もしあなたが優秀なビジネスパーソンでも、新人著者であれば、
よほど企画の内容、見せ方、全てで工夫していかないと、なかなか良い勝負にはなりません。
なにしろ、人は「誰が書いているか」を過大評価しますし、
それで本を買ってしまう生き物なのですから。
いかがでしょうか。
「誰が書いているのか?」
の影響力を知ることで、商業出版のポイントや、超えるべきハードルの高さも見えてきますね。
ご参考になれば幸いです。