必ず商業出版が決まる3つのコツ、その(4)類書との差別化
2015/04/08
こんにちは、樺木宏です。
さて、ここ数回は連続で、必ず商業出版が決まる3つのコツと題して、
基本的な、しかしとても重要な出版ノウハウをお伝えしてきました。
最後となる今回は、「類書との差別化」です。
今、日本では年間8万冊弱の本が出版されています。
一日200冊以上の本が日々書店に送られて、山積みになっている状況の中、
横の本ではなく、本の内容で、あなたの本を選んでもらわなければいけません。
そんな中、あなたの本を読者に、
「こちらの本の方が、自分に合っていそうだ、カンタンに出来そうだ、より大きなメリットがありそうだ」
と思ってもらうこと。
それが、差別化です。
この差別化ですが、今までお伝えしたコツと比べて、最初は分かりずらいと思います。
その理由のは、内容で差別されていない本が、ベストセラーになっていることがあるからでしょう。
例えば稲盛和夫さんの「生き方」という本はミリオンセラーですが、内容では全く差別化されていないです。
こうしたことから、差別化が必要だと言うこと自体を、知らない人が多いのですね。
しかし、新人著者に限って言えば、やはり類書と差別化することは、最重要といってもよいでしょう。
なぜなら、それが新人著者の本が売れる本になる、唯一の理由だからです。
例えば、知名度や圧倒的な実績がある人は、「この人が出すなら何でも買う」というファンや、
「こんなにすごい人の本ならぜひ読んで見たい」というインパクトがあり、販売力に
アドバンテージがあります。
しかし多くの場合、新人著者にそれはありません。
むしろそうした知名度や実績をつくる為のきっかけとして商業出版したい、というのが普通です。
功成り名を遂げた人が過去を振り返って本と出すのとは、全く事情が違います。
順序が逆なのですね。
知名度や実績が無い新人著者は、書店で山積みになっている横の本ではなく、
本の内容で、あなたの本を選んでもらわなければいけません。
そうなってくると、
「こちらの本の方が、自分に合っていそうだ、カンタンに出来そうだ、より大きなメリットがありそうだ」
と、内容で思わせる必要がでてくる。
これが、差別化のポイントです。
だから、単に他の本と違いますよ、といってもあまり意味はなく、
上記の読者感情を刺激することが、もっとも大切なことになります。
とはいえ、あまりに絞り込みすぎてしまうと、対象となる読者が少なくなってしまう。
あまりにメリットを大きくしたり、ハードルを下げようとすると、書く資格が弱くなってしまう、
ということで、部分を見ながら全体を見る、というバランス感覚も求められます。
いかがでしょうか?
出版企画を差別化するのは、一朝一夕には難しいですが、
差別化する必要がある、と言うことを知っておくだけであなたの企画は大きく変わり、
読者により有益で、売れる本に変わります。
ぜひ意識してみて下さいね。