新しいことは、古いことの中にある!?
2019/04/11
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。
出版企画に限らず「差別化」ということばは、よく聞くと思います。
商業出版でいえば、本を出そうとすることは、
書店で、たくさんの中の山の中に置かれる、ということ。
手に取ってもらうためには、今までの本にはない、新しい読者へのメリットが必要です。
それが、出版企画の場合は「差別化」になります。
ただ、こういうとなにやら難しいですよね。
それに、さんざん優秀な人が過去に本をたくさん書いてきているわけですから、
その上で「新しいメリットを出そう」と言われても、
すぐに答えがでないのも当然です。
ではどうするか?
ノウハウは、いろいろあります。
今日はそのうちの1つをご紹介したいと思います。
それは、
「古いことを、もう一度書く」
ということです。
こういうと、
「全然、新しくないじゃないか」
というツッコミが入りそうですが、さにあらず。
じつは、コンテンツと言うのは、数十年単位で繰り返し回っていることが多いのです。
例えば、今も昔も、商業出版で売れ筋といえば、「ダイエット本」ですね。
その中でも近年は、「低糖質」がキーワードになっています。
いまや、ダイエット本のベストセラーで、低糖質を踏まえていない健康本はほとんどない、
といってもいいほどです。
でも、これも古いコンテンツだったことはご存知でしょうか?
実は、「世界で最初のダイエット本」といわれている本は、
「低糖質ダイエット」の本なのです。
イギリスのウィリアム・バンティングが1863年に書いた、
『市民に宛てた肥満についての手紙』という本は、
精製された炭水化物が太るもとなので控えるべき、という内容の本なのですね。
つまり、低糖質の本は今の流行ではありますが、最も古い本の焼き直しでもある、
ということです。
このように見ていくと、実は他のカテゴリーでも、
似たような「時代がまわって、焼き直し」の本はたくさんあります。
ベストセラー著者のなかには、意図的にそうしたテーマを狙って出している人もいます。
だからあなたも、
「古いことを、もう一度書く」
だけで、差別化できる可能性があるのです。
そのためには、自分の書きたいテーマの本は、
さかのぼって読んだり、調べていると、とても企画の参考になるのでおすすめです。
新しいことは、意外とすでにあなたが知っていることの中に、
埋もれているかもれしれませんね。