今、売れる本が競っている"あること"とは?
2020/12/24
こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
書店で売れる本を手に取っていると、気づくことがあります。
それは、
「素人の読者でも、抵抗なくとれるようハードルが低い」
ということです。
どの業界であれ、プロが占める割合は1%しかなく、
「8割は素人」だと言われていますから、
そうした人に向けて書くことは、売れる本の必須条件なのですね。
たとえば、今年一番売れたビジネス書も、そうした工夫が目に付きます。
本の冒頭で、
「この本は、ビジネススキルを高めるのではなく、身近かな人間関係がうまくいくための本です」
と書いてあり、読者のハードルを下げているのですね。
こうした工夫があることで、
「ちょっと自分には難しそうだな、本を買ってもムダになるかも・・・」
と思っている人でも、
「これなら、自分にも役立ちそうだ!」
という印象に変わります。
立ち読み→レジに持っていってお買い上げ、という流れが、目に浮かぶようですね。
つまり、売れる本は、
読者へのサービス競争をしている、
ということです。
そしてそのサービスは、
決して高度なノウハウを「すごいでしょ」と見せるのではなく、むしろその逆。
プロからみたら当たり前のようなことを、
「どれだけ易しく、親しみやすく、再現させて挙げられるか」
というその1点。
いわば、「親切というサービス競争」なのですね。
ここを腹落ちしているかどうかで、あなたのアウトプットする出版企画は全く違ったものになり、
出版社に企画が通る確率も、桁違いに跳ね上がってくるでしょう。
競うのは、高度な内容ではなく、ハードルの低さ。
ご参考になれば幸いです。