商業出版は、なぜ大変に感じられるのか?
2017/07/13
こんにちは、樺木宏です。
さて、本というものは、出す前にはとてもハードルが高く感じられるものですね。
しかしいざ著者になって、自分が出した本を眺めてみると、
皆さん、自分がそれを書けたことは当然だと感じられるし、
なぜあんなにハードルを高く感じていたのか?と不思議に感じるものです。
なぜこんな風に出版前後のギャップがあるのでしょうか?
じつは、書くこと自体は、さほど大きなハードルではありません。
なぜならすでに備わっている実力で、どのようにでもなるからです。
あなたが経験してきたこと、積んできた実績、そして身につけたノウハウ。
それらに加えて、若干のインプットを行えば、意外とクリアできてしまうものなのです。
しかし、「誰に向けて書くか」は、とても高いハードルになり得ます。
今まで満たされていない読者の欲求をくみ取る。
そのために、今までにない読者に向けて書く。
そこは、思いつかなければ、いつまで経っても進めない、いわば「0か1」の世界です。
あとからみれば「あっ、そう」ということでも、最初に思いつくのはとても大変だったりします。
例えば、今でこそビジネスパーソン向けの健康本、ダイエット本などは珍しくもなくなりましたが、
4,5年前には、そうした本はほとんどありませんでした。
しかしそこには確実に、今まで満たされていない欲求があったので、
何冊もでるうちにベストセラーも生まれ、今や確立したジャンルになりました。
このように、「誰に向けて書くか」はとても大変なわりに、後で分かってしまうと、
「ああ、そういうのあるよね」と片づけられてしまいがち。
だから、出したあとではさほど大変に思えない一方で、
出す前にはとても大変に感じられるのです。
逆に言えば、
「誰に書くか」「満たされていない読者の欲求は何か」
ここに気付くことができれば、商業出版はそれほど大変なことではなくなります。
ぜひここにアンテナを立てて、軽々と著者デビューし、本を出しつつけてくださいね。