著者のブランディングは "ブレない" が9割
2021/03/25
こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
商業出版のコンサルタトをはじめて10年以上になりますが、
長く活躍し続ける著者と、残念ながらそうではない人、両方を見てきました。
そうした中で私見をお伝えすると、
「ブレないこと」
これが大切だとつくづく思います。
ブレないといっても、同じテーマで書き続ける、ということではありません。
もちろん、それが出来れば素晴らしいことですが、
世の中には流行があり、それは商業出版でも同じこと。
昔は売れ筋のテーマでも今はさっぱり売れない、ということは良くありますから、
固執するのは逆に危険。
いわば、「何を書くか」というテーマは、時代によって変えたほうがよいでしょう。
しかし、逆にブレてはいけないのは、
「誰に書くのか」
ということ。
たとえば、あなたが「社会的な弱者」に向けて励ましと応援の本を書いてきたのなら、
それを貫くべき、ということです。
それがもし、途中で「既得権益を守る側」を養護するようなことを書きはじめたら、
それまであなたのファンだった読者は失望してしまいますね。
あるいは、「中身が大切だ。自分を磨こう」と書いてきた人が、
「実は容姿の方が9割。どう思われるかを気にしよう」
といった主張にくら替えしてしまっては、失望を通り越して怒りすら買ってしまうかもしれません。
そうならない為にも、「誰に書くか」はブレないことが大切なのですね。
ただ実は、商業出版の著者となると、頭では分かっていても、こうした落とし穴にハマりやすい事情があります。
というのは、「出版社から執筆のオファーが来る」ことがあるからです。
せっかくの機会なので、失うことをもったいなく感じてしまうのですね。
そうなると、
「テーマは同じだから、ちょっと読者を変えてもいいかな?」
とか、逆に、
「違うテーマだから、多少変わってもいいかな」
と、変化を受け入れてしまいがち。
出版社、編集者も良かれと思って提案してくるのですが、
彼らの立場上、最優先事項は「今、売れるかどうか」。
今後その著者が長く書き続けられるかではないし、過去の主張と整合性がとれているか、でもありません。
だから運が悪いと、ブレた本を出してしまうことにもなりかねないのですね。
いかがでしょうか。
長く活躍し続けるためには、ブレないことが大切。
あなたの安定感のあるブランディングのための、ご参考になれば幸いです。