企画の大前提となる"読者ニーズ"の考え方
2014/03/04
こんにちは、樺木宏です。
さて、商業出版とは文字通り「本を売るビジネスとしての出版」です。
出版社に"売れる!"と思われれば企画が通りますし、売れないと思われれば通りません。
だから、「この本を欲しがる読者は大勢いる=読者ニーズがある」
ことを示すのが、出版企画書の大切な役割です。
出版社は本を出すのに約300万円ほど掛けますから、
売れると言う確信がないと、企画にGoは出さないのですね。
では具体的にどうすれば?と言う事なのですが、
1)同じテーマの本が「今」売れている
2)読者が多いことを、統計などのデータで示せる
上の2つのうちいずれかが必要です。
1)について言えば、今売れていると言う事は、読者ニーズがある、という事。
なので、同じテーマであれば「まだ売れるかも」と出版社は考えます。
ただし、同じ事は皆考えます。
ベストセラーがでたら、似たような本が何冊も書店に並ぶことは当たり前。
そうなると、いかに早く動くかが勝負で、結局常日頃から読者ニーズのリサーチは欠かせない、と言う事になります。
また、昔に売れた本、ではダメです。
すでに読者ニーズは満たされてしまっているからですね。
あくまで「今」でないと、意味がありません。
2)の「読者が多いことを、統計などのデータで示せる」について言えば、「数字」が大切です。
まだ先行するベストセラーはない場合、客観的な信用があるのが「潜在的な想定読者数」だからです。
それも、単なる「20代後半男性サラリーマン・課長職」といった属性だけではダメで、
「その人の抱える悩み」にまで踏み込んでいる必要があります。
本はWebや雑誌と比べても高額な情報代ですから、悩みを解決したいと思っていないと、買ってくれないものなのですね。
いかがでしょうか?
読者ニーズと言っても、いろいろな注意点がありますね。
ここが企画採用の大前提となる大事なところですので、
企画考案の際は、ぜひ参考にしてみて下さい。