"忘れられていた読者"に向けて書こう
2016/12/21
こんにちは。商業出版コンサルタントの樺木宏です。
本というものは、いくら素晴らしい内容を書いても、読む人がいなければ成り立ちません。
だから、「誰に読んでもらうのか?」は、出版する上でとても重要なポイントです。
多くの本が先に世の中に出版されているのですから、
「なんとなくこういう人が読者」
というのでは、なかなか企画が通りません。
そこで考えたいのが、「意外なところに読者がいないか?」という視点です。
例えば、ペットの本は、獣医さんが書く実用書か、ねこ好きの方が書くエッセイやマンガが多いもの。
そのテーマで類書を見回してみると、女性の著者が書くものが非常に多い。
その内容も、とても情緒的でソフトな感じです。
どちらかというと、右脳型の女性著者が、女性向けに書いた本が多い、というのが分かってきます。
そこで、「意外なところに読者がいないか?」と考えてみました。
実用書以外では男性著者が少なく、男性向けのペットの本はあまり無いのですね。
かつてダイエット本も、女性向けのものしかありませんでした。
そこに「オヤジダイエット」がでた事で、一連の中高年男性向けのダイエット本が
ブレイクしたことは、記憶に新しいと思います。
そのように考えると、
「左脳型の男性でもペット本を読みたいのではないか?」
という意外な読者が見えてきます。
それが実は、私が書いた「幸せになりたければ ねこと暮らしなさい」という本の想定読者です。
もちろん、それ以外にも読んで頂けるよう写真を多用してオールカラーにするなどの工夫はしているのですが、
基本的な想定読者は男性です。
いかがでしょうか?
このように、「意外な読者」を考えてみることで、あなたの企画も、
突然ユニークなものに変わり、出版の実現がグッと近づくことでしょう。
ご参考になれば幸いです。