"決定権"は読者にある、と知るだけで上手くいく
2017/02/08
こんにちは、樺木宏です。
商業出版で本を出すことの難しさって、なんだろうな?とよく考えます。
著者はその道のベテランでありプロだし、読者は素人。
普通に考えれば、ためになる内容をいくらでも伝えてあげられそうなものです。
しかし、それが伝わらない。
なので売れない。
だから本を出版することは難しい、となってしまいがちです。
なぜそうなってしまうのか?
その原因の1つは、著者が「主導権」を勘違いしていることです。
著者はプロなので、「主導権」が自分のほうにあると思いがちなのですが、これは実は逆です。
読者の方が、主導権を握っているのです。
例えば、「タイトル」。
プロである著者が好むのは、「内容の説明」です。
著者がコーチであれば、「コーチ術」「コーチング」というストレートなタイトルをつけたくなります。
しかし素人である読者は、「それって自分にどう関係あるの?」という醒めた目で見ています。
だからタイトルでは、「読者にどう関係があるのか」の方が、内容そのものよりも大切。
そう考えると、ストレートに行くのではなく、
「読者にとってどんなメリットがあるか」
「それは普通の人にでも再現できるのか」
を、工夫してあげればよいのです。
具体的な例を挙げると、
読者に「いまどきの子のやる気に火をつける」というメリットを伝えてあげて、
コーチングではなく「メンタルトレーニング」のように見せ方を工夫することもできます。
そうして出来たのが、
「いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング」飯山晄朗著(秀和システム刊)
という本のタイトルです。
この本は現在、続刊含めて10万部を突破しています。
「主導権は読者にある」と考えることで、企画の成否が決まり、
本が売れるかどうかも大きく左右されるのですね。
ぜひプロであるあなたも「主導権はあちらにある」と考えてみてください。
そして、あなたの著者としてのブレークスルーの一助となれば、嬉しく思います。