1冊入魂が、著者の成功の最短距離
2022/07/14
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
先週はまだ6月だったというのに、記録的な猛暑でしたね。
今日からしばらくは暑さもちょっと踊り場、ほっとひと息といったところでしょうか。
さて、商業出版は文字通り「ビジネスとしての出版」ですから、
売れることが大切なのは前提です。
売れると思われなければ、出版社に企画が通りませんし、
実際に売れなければ、あなたの著者としてのブランディング効果も、
集客効果も、限られたものになってしまうでしょう。
そのせいか、本を出す前からマーケティングのことなど、
いろいろと考えることは多いように思えます。
でも、実はそうではないのです。
何冊も本を出していくと分かるのですが、
あれこれ考え過ぎて、意識が分散してしまった本は、あまり売れませんし、納得感も低いものです。
逆に、意識を「よい本づくり」に集中できた本は、
それほどあれこれ考えなくても、なぜか売れることが多いです。
よい本づくりというのは例えば、
読者を想像しながら、自分が書きたいことにもこだわりつつ、全力で書いた本、
といったものです。
言い換えると、一冊入魂で、読者とよいコミュニケーションが取れた本は、
売れる本になることが多いのですね。
考えてみれば、本に印字されて、値段を付けて広く販売されているとはいえ、
本は1対1のコミュニケーションです。
読者は本を読むとき、頭の中で文字を音声に置き換え、それを聞いています。
それはあたかも、著者から1対1で語りかけられているようなもの。
そんなコミュニケーションの中で、販売促進やブランディングなどに意識が散ってしまえば、
それは「心ここにあらず」ですし、散漫な印象は相手にも伝わってしまいます。
逆に、目の前にたった1人の読者を想像し、
その人に向けて全力でコミュニケーションすること。
そうした熱量があれば、それも相手に伝わるのですね。
どちらの方が読者への影響力が大きく、満足度が高いかは、おのずと明らかでしょう。
著者といっても、商業出版で本を出すといっても、
結局は1対1のコミュニケーションであり、
1冊入魂が、著者の成功の最短距離。
ご参考になれば幸いです。