能ある著者が隠す、"爪" 以外のあるものとは?
2018/10/25
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
最近は風邪やら風疹やら、いろいろと流行っているようですが、
体調はいかがでしょうか?
知的アウトプットこそカラダが大切、自分をケアしてあげてくださいね。
さて、突然ですが質問です。
あなたは「話しがうまい」人でしょうか?
残念ながら私はさほどうまくないのですが、
著者を目指す人には、知識が豊富で、いろいろな話題の引き出しを持っていて、
聞く人を飽きさせない「話しが上手い人」も多いもの。
だからあなたも講演やセミナーでは、アンケートでも高く評価されたり、
尊敬されているかもしれません。
でも、著者にとっては、ここに大きな落とし穴があります。
実は、「話しが上手い人ほど、著者としては敬遠されがち」なのです。
「えっ、逆じゃないの?」
と思われた人も多いと思います。
それくらい、意外なことですよね。
でも、ちょっと考えてみてください。
とても知識が豊富で、話しがうまくて、よい話をたくさん聞けるとしても、
それだけで「家に招いて一緒に食事をしたい」
と思うでしょうか?
講演やセミナーを聞くということは、聞き手にとっても「オンタイム」。
仕事モードで気合いをいれて出かけるものです。
対して、読書は基本的に「オフタイム。
ひとりしずかに、プライベートな時間をつかって、リラックスしながら読むもの。
オンタイムで尊敬に値するとしても、そのままオフタイムでも一緒に・・・
とはなりません。
素の自分にもどってリラックスしているときに、
いくら話題豊富だからといって、知識をひけらかされるのでは、ちょっと引いてしまいますし、
合理的だからといって、上から目線で押し付けられるのでは、疲れてしまうでしょう。
ベストセラーとなって多くの人に読まれる本は、このあたりに気を配っている本が多いです。
著者がいかにすごい知識量の持ち主でも、いかに合理的な素晴らしいノウハウでも、
「読み手が疲れないように、感情を想像しながら、知識を隠して伝えている」
のですね。
最初の本を出そうとしている新人著者の場合は、
とくに気負ってしまいって、逆に知識量や素晴らしさをアピールしてしまいがち。
こうした知識を知っておくだけでも、
読者の心証も、売れ行きも大きく変わってくるでしょう。
動機が「自分のすごさを伝えたい」のか、
それとも、
「読者に分かりやすく理解してほしい」のか?
ここが、著者としてのあなたを大きく分ける、最大のポイントなのです。
言い換えれば、ベストセラー著者になるために、
ものすごい知識やすごい解決方法は必要ない、ということ。
「能ある鷹は爪を隠す」ということわざは、著者のためにあるようなものですね。
あなたの著者としてのポテンシャルを最大限に活かすための、
ご参考になれば幸いです。