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よい本、かつ売れる本を出し続ける人の共通点とは?

2020/01/02

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。

私もこの仕事をはじめて10年ほど経つのですが、

よい本で、かつ売れる本を両立している人に共通しているポイントがあるように思います。

それは、

「ベストセラーを出そうとする人ではなく、読者の役に立つ本をつくろうとする人」

です。


どう違うのかといいますと、

ベストセラーを出そうとする人は、出来るだけ多く取ろう、と考えている人です。

そのためのリサーチや類書の研究などはするので、一定のレベルの本は出せます。

ただ本は情報量が多く個性も隠しきれませんから、どうしても動機が透けてみえてしまいます。

それが行間や読後感から伝わり、今一つ拡散しないというか、

本気で共感する人が現れない、という印象です。


対して、読者の役に立つ本をつくろうとする人は、

自分のもっているものを与えよう、と考えている人です。

そうした想いの部分は、本の情報量であれば、見る人が見れば伝わります。

たとえ明確に意識出来なくとも、なんとなく読後感などで分かってもらえることも多いものです。

本の評価が口コミやSNSで拡散し、固定ファンも増えるのは、こちらのタイプです。


またこのタイプの人は、結果よりもプロセスに焦点を当てています。

企画を立てる、本を書くというプロセス自体を楽しめますから、

自然と注がれるエネルギーも大きくなり、継続していくことも苦ではありません。

商業出版はけっこうハードルが高いチャレンジなのですが、

楽しみながらクリアし、いつのまにか本が出ていた、という印象の人が多いです。


ベストセラーを出そうとする人が結果に焦点を当てるあまり、

プロセスで疲弊してしまい、その後が続かない例が多いのとは対照的です。


こうしたことは、仏教の世界では、

「布施」という言葉をつかって説明するようです。

布施とは与えること。欲とは取ること。

取ることが破壊を招き、与えることでプラスのエネルギーが生まれる、と言われています。


これは商業出版で本を出し、著者になるということにも、全く当てはまるように感じています。

「本」「著者」というとなにやら権威もあって分かりにくなっていますが、

本来メディアとは、人と人とのコミュニケーションの補助手段に過ぎません。

人が主で、本が従。

いにしえから伝わる教えが当てはまるのも、当然といえば当然ですね。


ご参考になれば幸いです。

 

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