"意識が高い人"が本を書くときの落とし穴
2022/08/25
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
本を書こうという人は、意識が高いプロの人が多いです。
それはよい事なのですが、こと著者という立場について言えば、デメリットもあります。
それは、
「素人の気持ちが分かりにくい」
ということです。
人は専門知識が増えれば増えるほど、それを知らなかった時の事が思いだせなくなります。
しかし、多くの読者は素人です。
つまり「素人の気持ちが分からない」ということは、
売れる本が書けない、あるいは書きにくいということなのです。
ここの勘違いに気づかないと、
ビジネスでの実績は素晴らしいのに、
著者としては今一つ、ということになってしまいます。
特に、自分の回りのスタッフをプロで固めていて、
クライアントも向上心の強い人たちばかり、
というケースは要注意。
集客力や見込み客リストがあるのでたまに出版社からオファーは来ますが、
素人に伝わらない内容になっているため、肝心の企画が今一つになりがちです。
あまり本が売れなければ、出版社からのオファーもやがてフェードアウトしてしまうでしょう。
「こんなにいい内容なのに、なぜ売れないのか」
といった不満を持っている人には、
こうした背景があるのです。
著者としてのポテンシャルをほとんど活かせないで終わってしまうのは、
とてももったいないですね。
ではどうするか?ということですが、
「自分の専門分野のプロとしての力量と、
著者としての伝える力は別。
むしろ反比例しがちなので要注意」
と知っておくだけで十分です。
そうすれば、素人からのフィードバックに敏感になれますし、
出版のプロのアドバイスにも耳を傾けることが出来るようになってきます。
そうなれば、元々持っている専門知識に「伝える力」が加わり、鬼に金棒ですね。
意識が高い人の落とし穴。
あなたがそこに落ちないための、ご参考になれば幸いです。