なぜ出版企画書を書かなければいけないのか?
2014/03/19
こんにちは、樺木宏です。
著者になろうとすると、必ず聞かされるのが「出版企画書」という言葉。
まわりがそう言うのだから、つくらなければいけないんだろう、ということで
何となく書いていませんか?
だとしたら、勿体ないです。
なぜかと言うと、出版社が知りたいのは企画内容ではなく、
「売れるかどうか」
であり、それ以外は誤解を恐れず言えば
「ノイズ」だからです。
企画書の書式自体に意味があるのではありません。
売れるかどうかが分からなければ、いかに高尚な事を書いても全く評価されません。
カッコよくしようと、文章を複雑にしてみても、読み飛ばされるのがオチです。
だからなんとなく企画書を作ったのでは勿体ない。
しっかりと「売れることをアピールする」という目的意識が必要なのです。
さて、「売れるアピール」のチェックポイントは3つです。
・本当にあなたに執筆を頼んでも大丈夫か?という疑いを晴らす
・買う人がいなければ始まらないので、読者のニーズがをチェック
・似たような本が先に出ているので、読者に新しいメリットを示す
この3つのチェックポイントは、全て満たす必要があります。
例えば、「自分は実績があるから、この本は売れるはず」
では、読者ニーズや類書との差別化という視点が無いので、まず通らないでしょう。
企画書は穴がないようにチェックしなければいけないのですね。
また極端な話、この3つのポイントを満たしていれば、企画書ではなく、編集者に居酒屋で雑談してもよいのです。
実際、そうやって企画が通ったこともあります。
ただ普通は出版社の意思決定は「編集会議」で、書類を通して検討されます。
そこで「出版企画書」なのですね。
いかがでしょうか?
今回の話はいわば出版企画書のマインドセット。
抽象的な話ですが、一生使えるスキルですので、ご参考になれば幸いです。