出す本のテーマを、柔軟に変える時代
2021/07/29
こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
少し前に話題になったのが、
「ワーク・シフト」という本ですね。
企業の寿命は短くなる一方で、人の寿命は伸びていく。
だから仕事を次々と変え、専門領域もアップデートし続ける必要がある、
という本でした。
昔の日本では、1つの会社に一生勤めるのが普通とされていましたし、
転職しつつも、1つの仕事で一生食っていける時代でもありました。
そんな時代が終わり、仕事に対する考え方も根底から変えなければいけなくなった。
そんな事実を突きつけた本で、ベストセラーになりました。
なぜこの話をしたかというと、
著者にも同じことが言えるからです。
昔は、1つか2つのテーマでずっと本を出していくことが、普通でした。
でもこれからは、違います。
時代の変化に合わせて、
あるいは読者の変化に合わせて、
多様化する嗜好に合わせて、
著者もテーマを変え、専門領域をアップデートし続けていく必要があるのですね。
言い方は悪いですが、
それができないと「過去の著者」にすぐなってしまうのが、
これからの時代なのです。
とはいえ、気をつけたいことはあります。
テーマの幅を広げたいからといって、
今の流行りを追いかけて、目先をちょっと変えた本を後追いで出してみても、
肝心の中身が追いつきません。
そうした本を出し続けていては、
「その他大勢」の中に、徐々に埋もれていってしまうでしょう。
そうならない為には、
「片足だけ、自分ならではのテーマを持っておくこと」です。
そこは不動の、確固たるテーマをもっておき、
もう一方の空いた手で、流行のテーマと、組み合わせる。
そうやっていけば、ブランド力をすり減らすことなく、
浅く見られることもなく、
時代に合わせてテーマを広げていくこともできます。
そして組み合わせるためには、
「自分の強みは、要するに何をするということなのか」
といった、抽象思考も必要不可欠。
変化の時代になればなるほど、
大切なのは、
目先のハウツー(戦術)ではなく、
その背後にある著者戦略なのですね。
あなたが変化のの時代に、ますます活躍し続けるための、
ご参考になれば幸いです。