本を出すことと、喫茶店で会話することは同じ
2022/11/03
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
「商業出版で本を出す」というと、なにやら特別なことのような響きがありますね。
確かにハードルはありますし、売れればブランディングにもなりますので、
ある面では特別なことだとは思います。
ただ、それはあくまで副産物です。
というのも、本を出すということは、本質では普通にコミュニケーションするのと何ら変わらないからです。
たとえば、これが喫茶店での会話であれば、相手はこちらの声を直接聞きます。
商業出版であれば、文字を頭の中で音声に変換して、その声を聞きます。
読者にとってみれば、
「音声で声を聞いているコミュニケーション」
だという点で、2つの間に本質的な違いはないということです。
でも、著者にとっては意識がかなり違います。
特別なことだと思っていますし、
著者は遠い存在だと思ってきたイメージもあるので、
喫茶店で雑談するように、親しみやすく分かりやすい話をしようとは、
なかなか思いません。
逆に肩に力が入り、聴衆に向けて演壇から話すような、
高所からの一方的な情報伝達になってしまいがちです。
そういう雰囲気や文章からダイレクトに読者に伝わりますから、
共感は得にくく、難解な本になってしまうのです。
これでは、あなたの人柄やポテンシャルをフルに発揮した本とは言えませんね。
そういう本をだしてあまり売れなくて、
「本を出すってこんなものかな」
と思っている新人著者さんが多いのは、もったいないことです。
ベストセラーというと相手が大人数だと誤解しがちですが、
1人1人とうまくコミュニケーションできたから、売れる本になっているのですね。
このあたりが分かっている人は、
「喫茶店で親しい人と雑談するように」
本を書きます。
これがコミュニケーションがうまくいく前提であり、
読者との関係が上手くいく前提です。
このマインドセットで、
"あなたの著者としてのポテンシャル"をさらに発揮してもらえれば、嬉しく思います。
ご参考になれば幸いです。