いい本を読んでいる人が、いい本を書ける?
2023/07/13
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
あなたは、
「いい本を読んでいる人が、いい本を書ける」
という話を聞いたことがあるでしょうか?
出版業界や著者の間で、たまに聞くことがあるこのフレーズですが、
私は「必ずしも当てはまらない」ケースが多いと感じています。
もっと言えば、「逆効果」になってしまうこともしばしば。
というのは、
「いい本」
はプロと素人では全く違うことが多いからです。
プロにとっていい本とは、
ノウハウがしっかりと体系的に、整然とまとめられている本であったり、
専門用語がつかわれ、話のテンポが早い本であったり、
最新の知識で、今までの自分になかった視点を与えてくれる本であったりします。
しかしこれらは、読者の大多数を占める素人からすれば、
逆の印象になってしまうことが多いです。
たとえば、
「まとまっているのはいいが、無味乾燥で関心が湧きにくい」
「自分には分からない用語が多く,最初に読む本としてはとっつきにくい」
「なにが分かっていないかも分かっていないので、最新の知識の有り難さもよく分からない」
といった、ネガティブな印象です。
このように、プロにとってのいい本と、素人のそれは全く異なるもの。
お互いに「これがいい本だ」というイメージが違うのですから、
著者が自信満々で「これがいい本だ!」と思っていても、
出版社からは、
「売れない本」「読者ニーズが低い本」
というレッテル貼られてしまう可能性が高いのですね。
ではどうするか?
ということですが、著者の側から歩み寄ってあげる以外に方法はありません。
「自分にとってのいい本はこれだが、
今の時代の大多数の人にとっては、こちらの方がいい本だ。」
という感覚で、歩み寄ってあげること。
これが上手い人は本を出しやすく、出た本が売れやすい著者になります。
言い換えると、
「自分が」という自意識をちょっと抑えて、
「読み手のために」という気持ちで本を書いてあげること。
このマインドセットの有無が、
著者としての、今後の活躍を大きく左右することでしょう。
あなたのポテンシャルをさらに引き出すための、ご参考になれば幸いです。