なんとなく自己啓発本、は要注意
2023/08/03
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
初めて本を出そうとすると、
「自分の半生のエピソードや、そこから得た学び」
を書きたくなりませんか?
確かに、読者は「さまざまな学び」や、「人生のヒント」が得られるのは、間違いないでしょう。
確かに有益なのですが、こと商業出版として考えると、
こうした内容は、実は「要注意」なのです。
なぜなら、メリットがさまざまに、多岐に渡ってしまっているからです。
人間関係のことやお金のこと、そして仕事についての心構えなどなど、
読者からみればメリットが総花的になってしまっているので、
「自分にどんなメリットが得られるのか?」が分かりにくいのです。
そうなると、
「知名度のある人、実績のすごい人なら読んでみたいが、
よく知らない人が書いた、よく分からないメリットの本を買うのはちょっと・・・」
と思う人が増えてきます。
その結果、有名人やベストセラー著者の書いた本なら売れるが、
新人著者が書いても難しい、となってしまうのですね。
ちなみに、このようにメリットが多岐に渡る総花的な本を、
「自己啓発本」と言います。
初めて本を書こうとすると、なんとなく自己啓発本になってしまいがちですが、
それは悪手。
書店ではベテラン著者の自己啓発本もベストセラーとして並んでいるだけに、
ここを見誤りやすいので、注意したいところです。
ではどうするか?ということですが、
読者の得られるメリットを、分かりやすく絞り込むことが有効です。
「この本を読むと、この問題が解決します」
と、シンプルに打ち出すということですね。
そうすれば読者は、
「ああ、ちょうどこのことで悩んでいたから、この本を読んで解決したい」
となって、本を買ってくれる可能性が高まります。
あなたが著者として書きたいことを全部書くことはできませんが、
その他のコンテンツは温存しておいて、別の本で書けばよいのです。
このことを知っているだけで、商業出版で著者デビューできる可能性が格段にアップします。
ご参考になれば幸いです。