教科書はなぜ、面白くないのか?
2024/10/10
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
誰もが学生時代にお世話になったのが、「教科書」ですね。
ここで1つ質問です。
あなたは教科書が好きだったでしょうか?
中には「YES」という人もいるかと思いますが、
多くの人は「NO」と答えることでしょう。
有益で確かな情報が、しっかりと体系化されて書かれているにも関わらず、
なぜ教科書は「つまらない」のでしょうか?
それは、
「読み手の"感情"に全く配慮していない」
からです。
私たちは、合理的な判断をする前に、
まず「感情」が先立つ生き物です。
「自分にとって、どんなメリットがあるのか?」
「快か、不快か」
を最優先します。
そのあと頭で理由をいろいろ考えますが、
多くの場合、それは感情を正当化するためのこじつけです。
こう考えると、こうした読み手の感情に全く配慮していない教科書が、
「面白くない、読みたくない」
と敬遠されてしまうのは、当然のことですね。
たとえば、「司馬史観」という言葉があります。
これは小説家である司馬遼太郎さんの、
個人的な解釈や持論が色濃く反映された歴史観です。
あくまで「小説」という物語の中の話ですから、
そのまま歴史的事実ではありません。
しかし、本が面白く、多くの人心の琴線に触れたので、
日本人の歴史観に大きな影響を与えています。
たとえば「坂本龍馬」と聞いて多くの日本人が思い浮かべるのは、
司馬遼太郎さんが創作した「竜馬がゆく」となっているのです。
これは歴史や小説に限らず、本であれば全て同じことが言えます。
フィクションではなく、ノンフィクションでも同じです。
自己啓発書でも、ビジネス書でも、健康本でも同じ。
事実や読者の再現性を最優先にしつつも、
読み手の感情に配慮して、
心の琴線に触れる工夫をすること。
読者のために、そのひと工夫をする心の余裕が、
あなたの影響力を高め、ブランド力となって返ってきますよ。
ご参考になれば幸いです。