"欲求レベル"を意識しよう
2024/11/28
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
人は「欲しい」と思ったものを買います。
当たり前の話なのですが、
こと「商業出版で本を出そう」と思うと、
肩に力が入って、つい意識から外れてしまうことがあります。
たとえば、初めて本を出そうとすると、
「高度なことを書いて、すごい人だと思ってもらいたい(承認欲求)」
「自分ならではの、オリジナリティを前面に出したい(自己実現欲求)」
といった気持ちになる人も多いのではないでしょうか。
これらは、自分自身の中にある欲求ですから、全く否定する必要はありません。
むしろ比較的高いレベルの欲求なので、基本的にはいいことです。
しかし、ここが商業出版の難しいところなのですが、
本を買うかどうか決めるのは「読者」です。
そして人は「欲しい」と思ったものを買います。
だから、自分自身の欲求レベルではなく、
「読者の欲求レベル」に寄り添うことが、大切になってくるのですね。
ビジネス書で例を挙げると、
「天職を見つけて、日々やりがいを感じて働きたい!(自己実現欲求)」
という高い欲求よりも、
「とにかく職場の人間関係のストレスを減らしたい(社会的欲求)」
という低めの欲求の方が、悩んでいる人が多いものです。
そのため、前者のテーマで本を出そうとすると、
なかなか出版社に企画が通りませんし、仮に通っても売れない本になりがち。
しかし後者のテーマであれば、読者ニーズが高いので出版社もOKを出しやすいですし、
出したあとで売れる本になりやすいのです。
ただし、前者の高い欲求レベルの本を出すことを、諦める必要はありません。
自分自身が出したい高度な欲求レベルの本も、ぜひ出すべきです。
でも最初からそこを狙うと、狭き門を無理やり潜ることになりますから、
時間もかかり、不利は否めませんので、
「まずは多くの人の悩みに寄り添い、その欲求レベルを尊重した本から入る」
ようにしましょう。
そうすれば著者としての実績も積みつつ、
次の本も出しやすくなり、結果的に元々出したかった本も、
最短距離で出版できることでしょう。
あなたのブランド力をより早く高めるための、
ご参考になれば幸いです。