昔からあるけど古くない、本という不思議なメディア
2024/11/21
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
昨今は、
「オールドメディア対ネットメディア」
といった話をよく目にするようになりました。
古くからあるメディアは規模も大きくしがらみも多く、
そのせいで情報が偏ったり、あるいは全く報道されないということも、
往々にしてありますね。
一方で、テレビなどよりよほど古いものの、
「本」は、そうした偏りとは無縁です。
正確にいえば、1冊1冊の本を見れば偏ったものもあるのですが、
むしろまんべんなく偏る分、全体としてはバランスがとれて偏りがなくなるのです。
こうした構図は、SNSやYouTubeなどのネットメディアと同じですね。
なぜこうなるかといえば、
本はしがらみが少ないためです。
まず、「広告」がない。
出版業界内では、本の広告は「自社の本に限る」という決まりがあります。
そのため、「スポンサー」もいません。
広告主がいないので忖度する必要もなく、
書きたいけど書けない、ということは本では起こりません。
国の「免許」も必要ないので、そうしたしがらみとも無縁です。
また、出版社自体に政治的な思想があるケースが少なく、
仮にあっても逆の思想の出版社もあるため、
全体で見ればバランスがとれるという、自浄作用のようなものが働きます。
こうしたことから、
本はいわゆる「オールドメディア」ながら、
ネットメディアに優るとも劣らない、公平性が担保されているのですね。
むしろ出版社という第三者の出資がないと出せない分、
誰でも勝手に書けるネットよりも、公平性は高いと言えるでしょう。
オールドメディアのブランド力が下がり続ける昨今、
下手に出演してしまうと、逆にマイナスブランディングになりかねない時代です。
またネットメディアも、数が多くて玉石混交な分、
情報発信してもブランド力を築くハードルは上がり続けています。
こうした時代の中、
本を出して著者になることの価値は、
今後ますます再評価されていくことと思います。