「短く」するだけで、採用確度がアップする
2025/05/22
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
経験上、素晴らしい実績やノウハウを持っているのに本を出せない人には、
ある1つの共通点があると感じています。
それは、
「要するにどういうこと?」
という要約が弱い、ということです。
言い換えると、
素晴らしいノウハウなのですが、素人が直感的に把握しにくいのです。
これの何が問題かと言うと、
まず、読者は素人なので、
「自分にとってどんなメリットがあるのか?」が、伝わりません。
メリットが伝わらなければ、お金を払って買ってくれることはありませんし、
読者が買ってくれないのであれば、出版社も企画を採用しない、ということになってしまいます。
また、「再現性」という問題もあります。
簡潔で分かりやすくなっていないと、読者はノウハウを学んでも、それを行動に移すことができません。
本のタイトルでいくら読者に素晴らしいメリットを伝えたとしても、
実際に本を読んでそれが再現できなければ、
「看板に偽り有り」となってしまいます。
そうなると、「期待して買ったが、今一つだった」となってしまい、
売れ行きも伸びず重版もかからず、ネット書店ではネガティブレビューを書かれてしまう、
ということにもなりかねません。
そのような残念なことにならない為にも、
「要するにどういうこと?」
という問いに、シンプルに簡潔に答える必要があるのですね。
たとえば「ことわざ」などは、その最たるものです。
子どもの頃に聞いた「ことわざ」って、いつまでも覚えていますよね。
「他山の石」
「急がばまわれ」
「石の上にも3年」
などなど、何十年、何百年経っても色褪せない、深い言葉ですし、
時と場所を選ばず、多くのシーンに当てはまる幅広さもあります。
これらの言葉は、長い年月の中で磨かれ、そのエッセンスが凝縮されていくことで、
言葉は短くなり、内容は抽象化されていったのでしょう。
いいかえると、あらゆるノウハウをつきつめていくと、それは「ことわざ」になっていくのだと思います。
このノウハウとことわざの関係は、本にそのまま当てはめることができます。
「この本は、要するにこういうことを伝える本です」
というシンプルで力強いメッセージがタイトルにあり、
内容も一貫してそれに沿っている本は、読者の記憶にも感情にも深く残ります。
あなたの本の企画も、ことわざまで短くとはいいませんが、
シンプルになるよう、繰り返し練っていきましょう。
それがあなたのノウハウを、力強い「本」に変える原動力になるでしょう。