売れる本は"まえがき"にこだわっています
2015/12/02
こんにちは、樺木宏です。
さて、売れる本はほぼ例外なく「まえがき」を工夫しています。
なぜかというと、多くの読者が立ち読みで買うかどうか決めるとき、参照する場所だからです。
また、本は買った人の10人に1人しか読み終わっていない、とも言われていますが、
さすがにまえがきは多くの人が読んでいます。
となると、読者に著者の主張や立ち位置を伝える、絶好の場所としても「まえがき」は大切なのですね。
例えば、かの名著夏目漱石の「坊ちゃん」では、
「親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」
と始まります。
最初のたった1行を読んだだけで、主人公の性格や立ち位置が、ありありとイメージできますね。
ここだけで感情移入してしまう人も多い、まさに"つかみ"だと思います。
私が思うに、読者の悩みを解決する本、ビジネス書や健康本などであれば、
まえがきで伝えるべきは、
「私はこういう立ち位置で、あなたの問題を解決しますよ!」
という主張になるでしょう。
であれば、それに徹して関係ない箇所や、ブレる箇所はカットしていくことが、
読み手へのインパクト、納得感、読みやすいテンポ、といったものに影響します。
でも実際は、まえがきでは他の事をいろいろと入れてしまいがち。例えば、
いきなり内容の説明を始めてしまったり、著者の主張とは関係ない経歴を紹介したり・・・
これらはインパクト、納得感、テンポ、といったものをスポイルしてしまうかもしれず、勿体ないですね。
そうならないためにも、軸となる「要するにどういう主張をするのか?」を確認し、
関係ないものはどんどんカットして、尖らせていきましょう。
あなたの本が、1人でも多くの読者の共感を得るための、ご参考になれば幸いです。