あなたらしい"エゴ"が企画のカギになる
2013/12/11
こんにちは、樺木宏です。
私がクライアントさんの企画を通す上で大切に思っていることは、
そのクライアントさんらしい"エゴ"を企画に乗せることです。
エゴというと、なにやら「自分の事ばかり考えている」というネガティブな
イメージがありますね。
でも実は、企画に必要なものでもあるのです。
逆に考えてみると分かりやすいです。
だれもが納得できて、反感も買わず、疑問も抱かず、すんなり受け入れてくれそうな内容ばかり。
正しいのだが著者らしさは感じられず、刺激は少なく、起伏に乏しい。
こんな本があったらどうでしょうか?
つまらないですね。
タダでもあまり読みたくない、と思うのではないでしょうか。
商業出版は、ライバルの本がひしめく中で、お金を払って買ってもらうのですから、
そんな本では売れません。
しかし"エゴ"があれば、全く逆になります。
まず、読者の右脳にひっかかります。
人は正しいかどうか以前に、欲や好き嫌いで物事を判断するからです。
善かれ悪しかれ、エゴはフックとなります。
ファンが多いとアンチも多い、というのはここに由来します。
企画に独自性も生まれます。
皆がすんなり認める正しいことだけを書こうと思ったら、
それはおそらく誰かが先に書いていて、皆が読んでいますが、
自分だけのエゴの場合は「あれ?」という具合に、突出してきます。
それが独自性になります。
例えば、下記の本はそんな"良いエゴ"の一例です
「飲み会を断らない! 究極のオヤジダイエット」 http://goo.gl/tSXbk
・居酒屋はダイエット食の宝庫
・リバウンドOK、爆食OK
・飲み会を断らなくてよい
・宴会で箸を置かない男になれ
・ビールOK
・オヤジの脂肪は実は落ちやすい
いかがでしょうか?
感情にひっかかりつつ、企画に独自性が感じられたのではないでしょうか。
同調圧力の強い日本では、他人と違うところは隠したくなるのが人情。
しかしそれを「あなたらしさ」としてアピールすることが、
独自性につながり、差別化のカギになるのですね。
出版社も読者も、「あなたらしさ」を見たがっていますよ。