ちょっと待った! "今売れているテーマ" に飛びついてはいけません
2018/09/13
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
本を出したい、でもなかなか企画が通らない・・・
そんなとき、
「今、こんな本が売れている」
といわれると、グラッと気持ちがうごきますよね。
「私もこんなテーマで書けば、本が売れるのでは」
と思うのも、無理はありません。
ただ、そこで安易に飛びつくのは、ちょっと待ってほしいのです。
なぜなら、
流行の移り変わりはとても速いから。
もし仮にそれでうまく出版できたとしても、
速ければ半年程度で、「昔はやったことがあるテーマ」になってしまいます。
たとえば、昔SNSがはやったときに、そのテーマで本を出したい人は大勢いました。
実際、数多くの本が世に出ましたが、そのテーマで出し続けている人など、
一人もいないと言っても過言ではありません。
また、その昔、勉強本がはやった時期もありました。
やはり多くの著者さんが本を書きましたが、
継続して出し続けているのは、本当に一握りの人だけ。
こうなってくると、次に本を出そうと思ったときには、
不本意ながらも、またその時の流行を追いかけざるをえないでしょう。
つまり、「次々に書くテーマが変わる人」となってしまいます。
世の中から見れば、
「何のプロなのかがよく分からない」
ということですし、
あまりに節操なく売れ筋ばかり追いかけると、
「一貫性がない」
という印象すら、与えてしまいかねません。
それを避けようとすると、
「すでに枯れたテーマで、昔本を出したことがある人」
にならざるを得ないでしょう。
これらは「ブランディング」という視点からは、やってはいけないことなのです。
とはいえ、中長期の視点がないと、容易に陥ってしまいがちな落とし穴でもありますので、
気をつけたいですね。
売れ筋から読み取るのは、テーマそのものではなく、その背景にある
読者の悩みや、それを生み出す構造。
そして時代に流されない、自分の軸足を「片方だけ」しっかりと築き上げること。
それができれば、うまくデメリットを避けつつ、時代の流れを利用できるでしょう。
その方法については、また別の機会にお伝えしますね。
ご参考になれば幸いです。