"時間を浪費してきたこと"を大事にしよう
2021/12/23
こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
私たちは子どもの頃から、
「役に立つ」ことはよいことだ、と教わってきました。
言い換えると、
「そんなの何の役に立つの?」
ということは、ムダでよくないことだ、と教わってきています。
でもその考え方は、著者として本を出そうというときは、
時として邪魔になることも多いのです。
なぜかというと、
「これは役に立つ」ということは、多くの人がすでにやっているからです。
そうした知識や方法論は、ごくありふれてしまっています。
なので、似たような本もたくさん出ています。
そういう中で、
「これは役に立つから、本にして出したい」
と思っても、
「埋もれてしまって売れないだろう」
と、出版社からは判断されてしまうのです。
逆に、一見役に立たないようなことの中に、
キラリと光るダイヤの原石は埋もれています。
本人にとっては、当たり前になってしまっていること、
客観的に見ても過剰なくらいムダが多いこと。
そうしたものの中に、
「その人ならではの、想いのこもった、オリジナルな何か」
が、埋まっていることが多いのですね。
そうした素晴らしいものを、
「役に立たない」
と切り捨ててしまっては、
著者としての強みの大半を捨ててしまうのも同然でしょう。
むしろ、逆。
"時間を浪費してきたこと"を大事にして、
自分の思い入れとこだわりと、かけてきたエネルギーや時間を大切にすること。
それが出来れば、
思いがけない著者としての強みが見つかり、
その他大勢に埋もれず、
独自の光りを放つコンテンツが生まれます。
商業出版で本を出すのであれば、
そうした強みを見つけて活かしていきたいものですね。
ご参考になれば幸いです。