本気になれる動機でしか、本は書かない方が良い理由
2015/06/03
こんにちは、樺木宏です。
さて、今日の記事は"出版の動機"について。
こう言うと、なにか抽象的であまりノウハウとして役に立たない、
というイメージがありませんか?
でも実際は逆で、自分の出版動機を考えることで、企画の成約率は大きくアップします。
なぜかと言うと、出版動機が読者に向いていればいるほど、
どんどん改善されて売れる企画になるからです。
単に役立つ情報を知っていることは、著者としてある意味当たり前。
ライバルと差別化するには、そこから先の工夫が不可欠なのですが、
そもそも本を書こうとおもった動機が読者の方を向いていればいるほど、
企画を「改善するためのエネルギー」が湧いてくるのですね。
そして見る人が見れば、出版企画書からは、出版の動機は透けて見えます。
だから動機が読者の方を向いていれば、企画の伸びしろが大きい、といったイメージで
編集者も可能性を感じてもらえますし、
「自分が自分が」と視野が狭くなっている企画に関しては、
編集者も「これ以上の改善は無理かも」と感じてしまうのです。
もう少し具体的に言えば、読者が本の内容を再現できるよう、構成や伝える順番を工夫したり、
読者が分かりやすいよう、専門用語を極力使わず言い換えて優しく表現したり、
という事が、出版動機が読者に向いていればいるほど、容易に出来ます。
しかし逆に、出版動機が自分の為だけだと、そこから先、読者のために工夫をする、
というエネルギーが出てこないのです。
人によっては、「自分の書きたいのはそういう事ではない」という風に、
工夫を拒否する場合すら出てきます。
そうした先の改善イメージも含めて、企画は検討されるものです。
出版動機を通して、その後の企画の伸びしろが決まり、著者としての伸びしろも同様に決まります。
だからこそ、本気になれる動機でしか、本は書かない方が良いのですね。
あなたの企画の採用確度が増す為の、ご参考になれば幸いです。