商業出版は「北風」ではなく「太陽」がうまくいく
2020/03/26
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの樺木宏です。
「商業出版で著者デビュー」というと、どうしても肩に力が入りがちですね。
自分の考えを、より正しく、より強く訴えたい、と思うのも無理はありません。
ただそうなるとどうしても、
「〜が正しい」
「〜すべき」
といった、大上段に振りかぶった表現が増えてきます。
言い換えれば、「義務」を読者に訴えるイメージですね。
しかし、商業出版でこれは得策ではありません。
なぜなら、ひとを動かすのは義務ではなく、意欲だから。
考えてみれば、本というものは今の時代、決して安いものではありません。
情報がいくらでも、いつでもどこでも、無料で取れる時代です。
約千数百円の情報代は、決して安いものではないでしょう。
そんな中で、「〜すべき」といったところで、
それにお金を喜んで払おうという人はあまりいないのです。
しかし、「意欲」は違います。
人は悩みを解消できると感じれば、喜んでお金を払います。
あるいは、より心地よい感情が得られると思えば、お金を出し惜しみすることはないのです。
だから、商業出版で訴えるべきなのは、義務ではなく「意欲」なのです。
イソップ童話の「北風と太陽」はそういう意味で、
著者に大きなヒントを与えてくれるものなのですね。
もちろん、著者であるあなたが、自分の言いたいことを大事にするのは当然です。
しかしそれをただ前面に出すのではなく、ましてや押し付けることなく、
「どうやったら自然に読み手の意欲を引き出せるか」
と考えること。
このことだけで、あなたの企画の採用確度は劇的にアップし、
売れる本に変わることでしょう。
ご参考になれば幸いです。