ブランド力を高めたい人のための、本を出し続ける出版術、
考え方その3:読者の側からも考える
2016/08/10
こんにちは、樺木 宏です。
さて、シリーズでお伝えしている商業出版の企画ノウハウ、今回は第6回目。
優れた知識や経験を持つ人は多いものですが、著者は少ないですね。
「こんなにいい内容なのに、なぜ売れないのか、企画が通らないのか」
と思っている人は多いのではないでしょうか?
その差は「読者のことをどれだけ親身になって考えるか」の違いにあります。
例えば、本を書こうという人は、自分らしさを表現したい、
ということが動機になっていたりするので、自己実現の欲求が強いです。
対して読者の多くは、
「会社にいくのがイヤだな」
とか
「将来のお金をどうしよう」
といった安全欲求であったり、
「会社周りと仲良くやりたい」
という親和欲求が強かったりします。
この欲求のズレは、「書きたい本と売れる本のズレ」そのものです。
この溝を埋めないかぎり、いかに優れた知識でも、売れる本にはなりません。
そして読者はあなたのレベルには合わせてくれませんので、あなたの方から読者に歩み寄る
必要があります。
それができるかどうかが、著者としての成否を分けます。
言葉で言うとカンタンなのですが、実行しようとすると難しいのがこの「歩み寄り」。
なぜなら、そうした企画は一見レベルが低く見えてしまうことがあるからです。
そうなると、周囲の人に「たいした事が無い」と評価されてしまうのが怖くなります。
なので、読者に歩み寄るには、勇気がいるのですね。
しかしそこで一歩踏み出せるかどうかが、決定的な差になるのです。
言い換えれば、「私が」という一人称から、「読者は」という二人称に変われるかどうか。
その視点を持てれば、今ある素晴らしい知識や経験が、売れるコンテンツに変わります。
私がクライアントさんにアドバイスする中で、そうしたマインドブロックを外すのは、
初期の大きな仕事の一つです。
ぜひ読者のレベルに歩み寄り、著者としての大きな一歩を踏み出して下さい。