「客観視」と「柔軟性」という2つの強力な武器
2014/06/27
こんにちは、樺木宏です。
ちょっと想像してみて欲しいのですが、
株式投資をしている人がいて、
「世の中の多くの人が何といおうと、自分がこの株が良いと思うから、とにかく買う」
という人がいたら、いずれ損するというのはすぐ分かります。
相場というのはいわば人気投票なので、他の人の影響を必ず受けるからです。
相対的に価値が下がってしまうことは、自分ではコントロールできません。
さて、株だとお金の話なので分かりやすいのですが、
「商業出版」となると、これが感情的に分かりにくくなってしまうもの。
思い入れがとても強くなるのが普通ですから、どんなに優秀な人でも、
自分の専門分野ではするはずのないミスを、出版だとついしてしまうのです。
例えば、
「自分がこの内容は有意義だと思うから、ぜひこの内容で書きたい」
という考え方が、まさにこれです。
その理由は、上記の株の話と同じ。
本の評価も、相対的な部分が大きいからです。
「ライバルの著者はどんな事を書いているか?」
「そしてそうした内容について、多くの読者はどのように評価しているか?」
こうした視点が抜けていれば、一見もっともそうにきこえても、当たり外れは運次第の博打になります。
そして出版企画書では、この企画は博打なのか、しっかり狙いすましたものなのか、
それが編集者には、ハッキリと見えてしまいます。
博打だと思われたら、その企画はそこまで。
そうはなりたくないですね。
自分の企画に思い入れを持つ事はとても大切ですが、
そこに「客観視」という武器が加われば、鬼に金棒。
そして「柔軟性」まで持てば、その人は本を出し続けることが出来る、と断言します。
ぜひこの2つの武器を意識して、著者デビューへの最短距離を走り抜けて下さいね。