最初に原稿を書いてはいけない理由
2014/07/29
こんにちは、樺木宏です。
初めて商業出版を考える人にありがちなのが、
まず原稿を書いてみよう。
という考え方。
少数ですが、まず原稿を書こうという指導をしている出版業界の人もいるようです。
しかし結論から言えば、これはNGです。
その理由は2つあります。
1つは、採用確度を下げてしまう事。
もう1つは、企画の質を低めてしまう事です。
まず前者ですが、編集者というのはとても多忙です。
毎月のように本を出す訳ですが、本づくりそのものの業務に加えて、周辺業務も大変多いので、
とても来た原稿をいちいち読む、という時間は取れません。
だから編集者は企画採用前に原稿を読まないのが一般的。
となれば、原稿を送った時点でスルーされる可能性が非常に高いのです。
労力をかけたのに、逆に採用確度が下がってしまっては報われませんね。
後者の"企画の質を低める"と言う事については、意外と語られていませんが、
とても重要です。
なぜ低めるかと言えば、ブラッシュアップの妨げになるからです。
企画の方向性が少しでも変わってしまうと、目次は大きく変更となり、書いた原稿は使えなくなります。
そして多くの著者さんは「せっかく書いた原稿を使いたい」と言う事で、企画の変更をしたくない
気持ちが芽生えて来てしまいます。
もっと良い企画がつくれるかも知れないのに、そこでブラッシュアップは中断です。
それは「売れるかどうか」という出版企画の質向上の上で、致命的なダメージになってしまうのですね。
このような理由からも、まずは原稿を書かず、企画書をブラッシュアップしていく事が大切です。
いかがでしょうか?
やはり最も大切なのは、極力短い時間で、編集者に企画の本質が伝わる書類=出版企画書です。
まずは企画書づくりに集中し、あなたの著者デビューの可能性を最大化して下さいね。