著者にとって、よい出版社とは?
2017/08/31
こんにちは、樺木宏です。
本を出すなら、少しでもよい条件で、というのが人情ですね。
そうなると、出版社もよいところで・・・となりがちですが、
ここはちょっと考えどころです。
というのも、「よい出版社」とは、そんなに単純な話ではないからです。
例えば、「規模」。
大きい有名出版社がいいかというと、全くそんなことはありません。
逆に出版点数が多すぎると、あなたの本が埋もれがち。
それが新人著者であれば、なおさらです。
刊行している点数や企業規模ではなく、あなたの本をどれだけ重点的に扱ってくれるのか?
そこがポイントです。
極端な話、大手出版社でその月出る本の10番目の扱いになるくらいだったら、
月1冊しか出さない出版社のNo.1の扱いになったほうが、はるかに「後押し」が多く、
結果として露出も売れ行きも上になるでしょう。
また、「得意分野」という視点も大切です。
出版社にはそれまでの実績から得意分野とそうでない分野があります。
それは流通する書店の違いにもなりますし、置かれる棚の違いにも現われます。
大きな総合出版社よりも、小さい専門出版社の方が、特定のテーマでは信用があり、
書店での露出が大きい、などとということも普通のこと。
だから、あなたの本のテーマが得意な出版社が、よい出版社、
ということなのです。
こうしてみると、知名度や企業規模で出版社を判断するのは、まさに「錯覚」。
人間は簡単にヒューリスティクス(知らずに用いてしまう安易な解決手段のこと)の
影響を受けますから、しっかり知識武装して望みたいですね。