多くの人に読んでもらうための、商業出版での考え方とは?
2018/03/29
こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
さて、商業出版とは、出版社がリスクを負って、出版費用を全て負担してくれる出版です。
だからブログを書くことと決定的に違うのは、
「それをお金を払ってでも読みたい!」
と思ってくれる読者が必要なこと。
もし読者がいなければ、本が売れませんから、出版社もOKを出しません。
こんなことは、言われるまでもなく分かっている人が多いはずですが、
なぜか「自分の本」となると、忘れてしまうこともしばしば。
商業出版なのに、読者が不在の企画を、ついつい考案してしまいがちなのです。
それはなぜなのか?
それは、自分が著者になったら、「カッコよく思われたい」からです。
そうなると、ついレベルの高い内容を、カッコよく見えるように書きたい、
という心理が生まれます。
人間、だれしも他人に認めてもらいたいという欲求がありますから、
それも無理のないことでしょう。
ただ、商業出版でそれをやるとどうなるかというと、
まず、読者が少なくなります。
書く内容が「高度」過ぎて、そこまで関心がいっていない人の方が多いからです。
次に、分かりずらくなります。
レベルの高い内容をそのまま書いてしまえば、大多数の初心者には難しい本になってしまいます。
かくして、自然と「読者がいない(あるいは少ない)企画が出来上がってしまうのですね。
ではどうするか?
答えは単純で、その逆をやればよいのです。
まず、書く内容は、とてもレベル感を低くします。
低いといっても、プロの目からみればそう感じられるだけで、
世の中の多くの人が悩み、困っている内容にピッタリ一致することのほうが多いです。
次に、分かりやすくかみ砕いて書きます。
事例も工夫して、例えなども多くつかっていくとよいでしょう。
それが身近かで、親しみやすい事例ならなお可、です。
ただ、こうした工夫は、著者にとって「面倒くさい」ものです。
ただ知っていることをそのまま書けずに、
相手の気持ちを想像して、いろいろな事例を集め、選び、
うまくつなげて書かなければいけません。
実際、本を書くのが大変なのは、この部分。
大切だと分かっていないと、まず普通の人はやらないことなのです。
だからこそ、「商業出版の著者」は世の中に少なく、希少価値やブランド力が得られるのですね。
いかがでしょうか?
商業出版で、大切でありながらも、ほおっておくと必ずいなくなるのが「読者」。
この1点を知っておくだけでも「著者力」がアップすること請け合いですよ。