削ったほうが、あなたの本は面白くなる
2024/04/25
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
商業出版で本をだそうというあなたは、
すでにご自身の専門分野で、豊富な知識と経験をもっていることでしょう。
そして多くの新人著者さんは、その豊富な知識の幅の広さを伝えようと、
多くのことを書こうとします。
たしかに本は約8万字前後もあるものですから、
多くのことを伝えることができますので、
一見、理にかなっているようにも思えます。
でも実は、これが落とし穴になりがちです。
よかれと思って書こうとしたことが、
実はマイナスになり得るのです。
なぜそんなことがおこるのか?
それは、
1)読み手が関心があるのはその中の1つなので、不要な情報は敬遠されてしまう
2)あれもこれもと詰め込んでしまうと、本の訴求が弱まってしまう
という理由からです。
前者についていえば、
「売れる本は1メッセージ」
であることが多いです。
本は「その悩み」や「そのテーマについて知りたい」という人が買うものですから、
多くのことを書いて拡散してしまうと、
不要な情報が多いため、「ムダが多い」と敬遠されてしまいます。
言い換えれば、メッセージが多ければ多いほど、
本ではなく雑誌に近づくイメージです。
雑誌は雑誌のよさがありますが、
全部を読まない前提のものですから、立ち位置が書籍とは違うのですね。
後者については、他の本との比較の話になります。
あれもこれも詰め込んだ本は、たとえて言うなら幕の内弁当。
対して本を求める人は、
「その悩み」や「そのテーマ」について知りたいのですから、
「メインが一品だけのお弁当」が食べたいのです。
書店ではたいていの場合、そうした欲求を満たす本が横に置いてありますから、
売れない本になりそうだと、そもそも企画が通らないことになります。
こうした理由から、
あれもこれも幅広く書きたくなる気持ちを客観視しつつ、
あえて削ったほうが、あなたの本が面白くなるのですね。
このコツで、あなたの著者としてのポテンシャルをさらに引き出して欲しいと思います。