SNSやYouTubeの時代に、本を出すメリット
2022/09/29
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
SNSやYouTube全盛とも言える時代ですね。
ひと昔前は、電車の中では本を読んでいる人もけっこういましたが、
今では皆、携帯を見ている印象です。
コンテンツ全体が短く、お手軽に、次々と刺激が得られるように工夫されていて、
動画のトレンドもどんどん短くなっているようです。
さて、そんな時代に本は、読むのに数時間かかることも珍しくありません。
一見時代に逆行、もしくは取り残されてつつあるようにも見えます。
が、しかし。
それは一面的なものの見方です。
というのも、書籍には他のメディアでは決して得られない利点が多いからです。
たとえば、書籍は唯一、広告が入らないメディアです。
出版業界内の申し合わせで、自社の書籍以外の広告が入らないようになっています。
そのため、スポンサー企業に忖度した内容になりませんし、
業界の主流派とは違う意見でも、堂々と世に発信することができますし、読む事ができます。
一例として、健康本などをよく読んでいる人は分かると思いますが、
テレビではかなり偏った健康情報しか発信されていません。
日本では厚生労働省や医師会の影響力が強いので、
その意見と異なる情報は、忖度されてマスメディアには出てこないのです。
しかし書籍であれば、さまざまな立ち位置の人が、体系立てて情報を発信しています。
一見Webも様々な情報があるように見えますが、
大手のWebメディアは、広告で成り立っています。
忖度という点では他のメディアと同じか、それ以上に偏ることが多いです。
また、情報の受け手の問題もあります。
人は自分の見たいものだけを見る傾向があり、
Webなどの情報が多過ぎて選べない場合は、とくにそうです。
そのため自然と、偏った情報ばかりを好んでとるようになりがちです。
その点書籍では、同じような場所に同じような値段で並べて置かれます。
それはリアル書店でもWeb書店でも同様です。
そのため、自然と異なる立ち位置や視点の情報に、触れることになります。
このように、書籍にはメディアとして特殊な立ち位置で、独自のメリットが多数あります。
そうしたこともあり、他のメディアの元ネタとして、本は信用度が高く、重宝されているのが実情です。
テレビでもブログでもSNSでも、情報の元をたどると本だった、ということも多く、
本を出す事で、他のメディアに情報が波及していくのですね。
そういう意味は、著者として本を出す事の信用やブランディング効果は、
以前よりもむしろ高まっているとも言えるでしょう。
もちろん、Webでちょっと検索すれば出てくるような内容と表現では、
商業出版出版のハードルが高いのも事実です。
でもそこを企画の力で乗り越えれば、
著者として大きなメリットを享受できる時代が今なのですね。
情報を受け取るだけの人と、書籍を通じて発信する人とでは、
差が開いて二極化していく時代。
あなたには、ぜひ後者になって欲しいと思います。