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出版ノウハウ無料公開ブログ

立ち位置が見えてくる「情報収集」

2013/06/13ちょっと待った! その出版ノウハウはもう古いです

こんにちは、樺木宏です。


どんな音楽を聞く?と聞かれて、あなたはどう答えますか?

ジャンルや、年代を答えるのではないでしょうか。

実際、CDショップなどでは、そのようにジャンル分けされていますね。


でも最近のデジタルネイティブの世代は、ちょっと事情がことなるようです。

音楽ダウンロードが主流になり、レビューなどの口コミを見たり、

コミュニティサイトの盛り上がりを見て買っている影響で、

「年代順ではなく、検索した順」

「リリーズ時期ではなく、自分が初めて聞いた曲が新曲」

なのだそうです。

さて、出版業界は音楽業界の構造変化を後追いすることになる、といわれて久しいですが、

書籍の市場も確実に変化しています。

amaozonランキングを見ても、最近出た新刊が少ないですね。

そのかわり、翻訳本やカリスマ経営者などの名著が多いです。


こうなってくると、以前通用したノウハウが、そのまま通用しなくなります。

これから本を出そうという人、続けて出し続けていこうという人は、知識のアップデートが必要です。


例えば、以前は「薄い本が売れる」というノウハウがありましたが、

明らかにいまの売れ筋の傾向とは異なります。

郊外型の大型書店が増えているので、ファミリー層の父親をターゲットにする前提で、

などのケースでは引き続き有効でしょうが、安易にビジネス書全般に当てはめて考えると危険ですね。


一時期のノウハウで安心せず、つねに新しいノウハウを吸収したいものです。

 

2013/06/05知的生産力が高まる情報収集法

こんにちは、樺木宏です。


出版業界では昔から、

「良い本を書くには、たくさん本を読め」

といいます。

効率の良いインプットは、知的生産の力を高めてくれるのですね。

そこで、今回のテーマは「情報収集」についてです。


情報収集を大きく2つに分けると、

「1次情報」と「2次情報」の2つに分けられます。


「1次情報」というのは「体験」です。

自分自身が直接経験したこと、発見したこと。そしてそれは現場にあります。

出向く、インタビューする、写真をとる、メモをとる・・・・

独自性が高く、深堀りできる反面、量としてはどうしても限られたものになります。


「2次情報」は「伝聞」です。

必要な情報を集め、効率良く取り入れるスキルが求められます。

また現代は情報が溢れていますから、取捨選択し、不要なものを取り入れないのも技術です。

書籍、雑誌、新聞などの紙媒体。

そして検索エンジンやソーシャルメディアなどのWeb媒体。

量が多い反面、質に関しては玉石混交で、見分ける目が必要です。

また、誰もがアクセスできる情報なら、あなたが発信する意味はありませんので、

独自の考察を加える手間は欠かせないでしょう。


この「1次情報」と「2次情報」をバランスよく取り入れて行くことが、

あなたの知的生産力を活かすことに繋がります。


これらの内、「1次情報」については、あなたの専門分野であれば、すでに相当量の情報を持っているでしょう。

今までの経験や行動が、かけがえのない1次情報としてあなたの中に蓄積されているはずです。

これらの蓄積を活かしていくことが、あなたの情報発信の核になっていると思います。

ここで特別なスキルが必要になるのは、ライターやマーケッターなど、知らない分野の

1次情報を短期間に得る必要のある職種だけです。

そこでは「取材」「ヒアリング」「インタビュー」などの専門スキルが必要になります。

「2次情報」については、広く浅く、周辺の関係する分野になるでしょう。

ここでは、関心のアンテナを立てて、効率良く情報収集したいものです。

一度に体系立ててその分野をマスターしてしまいたいのであれば、もっとも効率が良いのは

「書籍」です。10冊も読めば、一通りの流れはつかめます。

実際、10冊以上も本を書いている著者は、この方法を良く使います。

業界向けの「雑誌」、もしくは業界内の「専門誌」を読むことも、大変有効です。

業界内の問題意識や方向性が掴めるでしょう。

一方、スピード感をもって、今のトレンドを追いたいのなら、Web媒体が有効です。

Webの世界のスピード感は段々早くなってきており、検索エンジン以外にも、

ソーシャルメディアも有効な情報収集の手段です。

特にTwitterなどは、リアルタイムに情報が得られますし、ブログもその日の更新を追えば、

かなりのスピードで情報を得られるでしょう。


こうして得られた情報ですが、情報発信のテーマに合わせて、

いつでも引き出せるようストックし、利用できるようにしておくことが大切です。


昔から「京大式カード」や「KJ法」などの方法がありますが、

現在では、Webを利用すると良いでしょう。

「Evernote」等が有名ですので、効率の良い情報蓄積をしたい方は、

ぜひ使って見て下さい。


以上、もれなく、ダブりもない「情報収集」ということでお伝えしました。

やや抽象的な話になりましたが、情報収集の全体像を、俯瞰で見れたと思います。

あなたの情報収集に、もれているところがなかったか、重複しているところがなかったか、

チェックしてみて下さいね。

 

2013/05/30著者にとって、本当に効率が良い情報収集の方法


こんにちは、樺木宏です。


よく頂く質問に、「本はよく読んで情報収集しているのですが、自分の書くべきテーマが見つかりません」

というものがあります。

せっかく時間とお金を投資して本を読むのですから、自分自身の執筆に活かしたいですね。

そこで、今回は「著者にとって効率の良い情報収集法」ということで、書いて見ます。


効率の良い情報収集の為には、結論から言えば

「著者としての立ち位置を先に考え、それを明確にしてから調べること」

が大切です。

なぜかと言うと、ここが明確になっていないと、いつまでも無関係な情報含め、

延々と時間がかかってしまうからです。

さらには「自分はこういう切り口で行こう」という意思決定が出来なくなってしまいます。

ですので、仮説でも良いので、自分の著者としての立ち位置をまず決めたいのです。


もしこれがないとamazonを見ても、あるいは書店に出向いても、

自分が書きたいジャンルの本をなんとなく眺める事になります。

あれも関係ありそうだ、これも関係ありそうだ・・・

と買って読んでみるものの、自分との接点が今一つ分からない、という事に。

読むモチベーションも上がらず、なんとなく積ん読状態になり、山が大きくなり・・・

という流れになってしまいがちなのですね。


一方、自分の立ち位置はここだ、と明確になっていれば、

そうした努力は必要最小限ですみます。

アンテナが立っているので自分の仮説を裏付ける情報、あるいは反する情報が

飛び込んでくるのですね。

そうすれば、そのまま行くにせよ、方向転換するにせよ、必ず前進する事ができるのです。


両者の違いは、事前に考えたか、否か、です。

考えてから、調べるか。

調べてから、考えるか。

この順番の違いが、著者にとっては決定的なスピードの違いを生んでしまうのですね。


今日のまとめです。

著者としての立ち位置を先に考え、それを明確にしてから調べること。

これが出来れば、貴重な時間を無駄にせず、効率のよい情報収集が可能です。

  

 

2013/05/29本当に結果を出したい人の読書法

こんにちは、樺木宏です。

さて、本日お伝えしたいのは「読書法」について。

といいますのは、巷には様々な速読ノウハウが溢れていますが、

少しちがうのでは?と首をひねる事が多いからなのです。

確かに多くの情報をインプットするのに速読は有効ですが、

ほとんどアウトプットを考慮していないのでは?と思われるノウハウが多いですね。


もちろん、時として大量の情報を一気にインプットし、短期記憶の中で活用する場面が

無いではありません。

その意味で、速読も身につけておいて損はないノウハウです。

しかし社会背景としても、今や携帯電話からでもGoogleにアクセス出来る時代です。

単に知識をインプットし、記憶しておく事の価値は年々下がり続けています。

我々は知識のコレクターを目指すのではありません。

知的生産力を高める為には、アウトプットの質と量こそが重要なのですね。


そこでお勧めしたいのは、読書の時間を2つに分ける方法です。

・1つは新しい本を早く読む時間
・もう1つは、すでに読んだ本を、深く考えながら再読する時間

の2つです。

新しい本を早く読むのは、良書とそうでない本を素早く見極める為。

そして、情報をとりあえずインプットする為です。


大事なのは後者の、すでに読んだ本を、深く考えながら再読する時間。

ここが質の高いアウトプットに直結する時間です。

下記のような意義があります。

・今までの自分の知識と照らし合わせ、その本質の共通点を考える意義
こうする事で、抽象化されたレベルで自分の既存の知識と結合します。
抽象化能力=IQですから、知的生産力全体がレベルアップします。

・繰り返し読む意義
一度読んだだけでは、3日後に8割忘れるのが人間の脳。
記憶を長期定着させる為にも、選んだ良書を身につける為にも、再読する事が必須です。

・フィルターを外す意義
飛ばし読みでは、自分の読みたいことしか頭に入りません。
人間の脳は、かなりの入力を無意識に制限するように出来ているからです。
じっくり考えながら、何度も読む事で、以前気づかなかった知見を得られるのは、
こうした理由によるのです。

これからの社会はますます情報が増えますから、こうした習慣はますます重要になるでしょう。

 

2013/05/27情報発信が質・量ともに飛躍する「参考文献」とは?


こんにちは、樺木宏です。


今日の記事は参考文献についてです。

書籍の巻末にあって、著者が参考にしたり、引用した本の名前がズラズラと

書いてあるアレですね。

本を開いて、後ろのほうからめくってみる。ほとんどの本に参考文献があると思います。


さて、参考文献と聞くと、皆さん何をイメージされるでしょうか?

「あまり関心がない」

「自分には関係なさそう」

と思う方も多いと思います。


しかし、実は大きな関係があるのです。

なぜなら、参考文献は、皆さんの知的生産をラクに、かつ充実したものに

するための手段だからです。

具体的に言えば、

「情報発信は自分の経験、知識だけで書かなくともよい」

という事なのです。


意外に思われるかもしれませんが、何冊も出してるベテラン著者であればあるほど、

関係するをたくさん読み、参考にし、流用しています。

執筆に入る前に、関係する本を10冊以上も買い込む、という人も多いです。

それはラクをする為ではなく、より有益な内容を読者に届けるためなのです。

・自分の立ち位置を明確にし、他の著者と差別化する為

・不足している知識を補う為

・さらに、自分の知識に死角がないか検証する為

理由はいろいろありますが、

読者の側に立ってみればより多くの情報の中から、

自分の為になる内容を選りすぐって伝えてくれる本が良いに決まっていますね。


有料で販売する文章である書籍ですら、引用が堂々と著作権法で認められているのですから、

他の情報発信でももちろんOKですね。

逆に、自分が今知っている事、経験した事だけで情報発信しようとすると、

質・量の両面でけっこうキツイことになります。

ご経験があるのではないでしょうか?

読者にとってその苦労が良いかと言えば、全く関係ないのが辛い所ですね。

そのような事にならないよう、積極的に「参考文献」を利用していきましょう。


ただ、マナーは当然あります。

引用した場合は、文章を改変しない事。

引用元の情報の出所、発信者を、しっかり明記することです。

これは情報発信が容易なWebの時代だからこそ、しっかりと守りたいですね。

 

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