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出版ノウハウ無料公開ブログ

立ち位置が見えてくる「情報収集」

2015/10/07書きたい事を書くか?世の中に合わせるか?

こんにちは、商業出版コンサルタントの樺木宏です。

さて、本を出そう、出し続けよう、という方が必ず悩むのは、

出版のテーマをどう決めるか?という事です。

「自分はこういうテーマで本を書きたい!」という思いもあるものの、

「今、こういう本が売れている」と聞けば、迷いも生じるのではないでしょうか?


こうした時、考え方は明快です。

結論から言えば、打率が高いのは「今、こういう本が売れている」の方です。

しかし、長打になるのは「自分はこういうテーマで本を書きたい」の方でしょう。

つまり、どちらも一長一短なので、どちらを自分が望むか、ということで選べば良いと思います。


ただ注意したいのは、「自分はこういうテーマで本を書きたい」だけでは、

よほど読者メリットに配慮しないと、独りよがりで訴求の弱い本になりがちなこと。


また、「今、こういう本が売れている」では、よほど突き抜けた主張を入れて差別化して

いかないと、似たような本に埋もれて終わる可能性が高いです。

こうした注意点を気をつけるだけで、採用確度は大きくアップします。


そして時代性というものは常に移り変わっているものなので、

「書きたい」と「売れている」がぴったり重なる時があります。

そうした時は、ぜひ出版すべきタイミングになります。

しかし逆に、「書きたい」と思っても、「売れていない」時は見送った方がよいでしょうし、

「売れている」テーマでも「書きたくない」のであれば、書かない方が良いでしょう。


いかがでしょうか?

このように、「自分と読者」の関係性と、時代の流れまで踏まえると、

企画の採用確度は確実にあがって行くのですね。


企画のテーマ選びに迷ったら、シンプルに考えつつ、できるだけ視野を広く持っていくと、

採用確度がグンとアップするでしょう。


ご参考になれば幸いです。

 

2015/06/17最初が大切、出版テーマの決め方

こんにちは、樺木宏です。


さて、今日の記事は出版テーマの決め方、について。

新しい企画を考える時、迷いますよね。

「書きたい事はあるが、それで良いのか?」

「もっといいテーマがあるのでは?」

「出版社にダメ出しされたらイヤだな」

等々です。


そして本やWebを見ても、一般論はあるものの、

あなたが実際にこのテーマで書くべき、という情報は少ないです。

でも、セオリーはありますので、そこを今回はお伝えします。


まず検討すべきは、あなたのビジネスそのものをテーマにすることです。

なぜなら、あなたのビジネスが成り立っていると言う事は、世の中にニーズがあるということですし、

あなたはその道のプロですから、実績もノウハウもある、という事でもあるからです。

つまり、一定の読者のニーズが見込めて、著者としての資格もある、という事になります。


ただここでチェックしなければ行けないポイントがあります。

アマゾンで、そのテーマのキーワードを入れて検索してみましょう。

もしここで多くの似たような本が出てこなければ、その本はニーズがあまりない、

という可能性が高いです。

そうなった場合は、もう少し読者が増えるように、テーマを広げていく必要があるでしょう。


逆に、似たような本が世の中に多く出ている場合。

その場合には、後から出すには何か新しい読者へのメリットが必要になってきます。

そこで差別化が必要になってくるのです。


直球ではなく変化球にしたり、極論を言い切ってみたり、

顧客全体ではなく1部の人に限定してみたり、という事で、差別化を図ります。

ここは、あなたの「独自の感性、主張」が生きる所。

ここから先は、なかなか一般論で言い切れない所ですね。


でもそれさえ見つかれば、企画の採用はすぐそこですから、

取り組みがいがあるところですね。

ご参考になれば幸いです。

 

2015/06/10世の中のブームと、企画のタイミング

こんにちは、樺木宏です。

さて、世の中には「ブーム」があります。

注目が集まっていますから、そのテーマの本が書店に並べば、売れやすいです。

ということで、「今これがブームだから、それを踏まえてこういう本にしたい」

というご相談は良く頂きます。


でも残念ながら多くの場合、それでは遅いのです。

というのも、本は企画してから書店に並ぶまで、時間差が大きいメディアだからです。


どれくらいの時間差があるかというと、

企画を考案し、その企画を出版社が検討するのに、人によっては数週間から数ヶ月。

そして企画が通り、執筆開始から校正、印刷・流通を経て書店に並ぶまで、半年から1年。

合計すると1年以上かかってしまうことも、珍しく無いのですね。


そうなってくると、ブームを見てから企画したのでは、その本が書店に並ぶころには、

とっくにブームが去っている可能性が高いです。

もし去っていなくとも、それだけ長期のブームであれば似たような内容の本が書店には

溢れているでしょうから、いずれにしても企画を通すには遅い、と判断されてしまうでしょう。


では、遅くならないように、上手くブームに乗って本を売るにはどうすれば?という事ですが、

「ブームの兆しを見て動く」

ことが大切です。

テレビや雑誌、身の回りで話題になっているのであれば、それはすでにブームですから、

そうなる前、ごくごく1部の人の間でしか話題になっていない時、に注目すると言う事です。


雲をつかむような話、と感じるでしょうか?

でも良く考えれば、本を書こうというほどのレベルの人であれば、

それほど難しいことでもないのです。


例えば以前、FacebookやTwitterなどが流行りはじめ、SNSブームの始まった時がありました。

その時期に先駆けて本を出した人たちは、アメリカのSNSの流行をウォッチングしていました。

当時、アメリカで流行ったSNSは1年遅れて日本にくる、という流れがあったので、

そこに目をつけ、兆しを見逃さないよう情報収集していたのです。

そして日本にくる半歩手前くらいの状態で、積極的にFacebookやTwitterを開始し、

日本でのSNSの第一人者であるかのように振るまい、出版に成功していたのですね。


要は専門知識や独創的なアイデアよりも、

「どこに目をつけておくか」ということが大切、ということです。

そしてそれほど大それたブームでなくとも、少しの「兆し」を捉えるだけで、

十分あなたの企画は売れるものとなり、出版の可能性を押し上げてくれます。


あなたの企画がさらに良いものになるための、ご参考になれば幸いです。

 

2014/12/17本を出し続ける人の"タイミング"の考え方

こんにちは、樺木宏です。


さて、商業出版で本を出す時には「タイミング」がとても大切です。


というのも、あなたに書く資格が十分あって、読者が大勢いる内容だとしても、

先に同じ本が世に出てしまえば、売れないからです。

特に、同業者に著者が多い職種の場合は、要注意です。

せっかく良いノウハウや実績をお持ちの方であれば、

出遅れないようにしないといけないのですね。


また、その逆のケースもあります。

あまり早すぎて、世の中があまり知らない、求めていない団塊では、

少し待った方がいい場合もあります。

2年前に出した本が全く売れなかったのに、同じようなテーマでもう一度出したら

ベストセラーになった、というような話も出版業界には多いです。


加えて、考えなければいけないのが、書籍自体のタイムラグです。

企画を考え、通し、それが世の中にでるには、早くても4ヶ月、普通ならば1年近くかかります。

他の本が売れているのを見てから動いたのでは、他の著者に先を越されることも多いのですね。

即、動く事も大切です。

このあたり、出版社はよく分かっていて、毎日のようにPOSデータで売上を見ている編集者

だと、即企画を立てて著者を探す、といったケースも多いです。

このように、早すぎず遅すぎず、タイミングを見計らうのはなかなか難しいのですね。

ではどうするか、という事ですが、

「常にアップしておく」ことが大事です。

・自分が書きたいテーマでは、今どんな本が売れているのか、を常にチェック。

・腰が重くならないように、企画考案の勘も鈍らないように、定期的に企画を考える。

・思い立ったらすぐ出版社に提案できるルートを確保しておく。

これらの状態をキープしていれば、上手くタイミングを捉え、他の著者に先駆けることができるでしょう。


本を出し続けている人というのは、上記の状態をキープしているものですし、

逆にあまり出ない人は、上記のことをつい後回しにしてしまっている傾向があります。

あなたはどちらでしょうか?

ぜひ前者になって頂き、本を出し続けて欲しいと思います。

 

2014/07/22あなたの読書量を"著者力"に変換するコツ

こんにちは、樺木宏です。


さて、本を出そうという人は本好きが多いです。

私の回りでも、年間数百冊読むという人も珍しくありません。


ただ、それが企画力に比例しているかというと、

「惜しい」

と思うこともしばしば。

せっかくそれだけ本を読んでいるのだから、この「ポイント」に気をつけるだけで、

著者としてどんどんレベルアップできるのに・・・

と感じてしまう事も多いのです。

そこで今回は、"あなたの読書量を著者力に変換するコツ"についてお伝えします。

さて、結論から言えばそのコツとは、

「俯瞰の視点で読む」

という事です。

内容に入り込んでしまわず、どこか第3者の視点で、本を評価するのです。

言い換えれば、

その本という「木」を見るのでは無く、書籍全体という「森」を観る。

といってもよいでしょう。


普通に本を読むと、単に知識を増やす、もしくはすでに持っている知識を確認する作業になりがちです。

とくに高速で読む場合は、自分の意識に残った所だけを重視するのでその傾向が強い。

そうなってしまうと、よい勉強にはなっても、いざ自分が本を書くときの参考にはなりません。


一方、その本を俯瞰で見れれば、話は変わってきます。

「この本のテーマは、最近どれくらい出版されているのか?」

ということをちょっと気にするだけで、今の出版の流行と、その背後になる読者の悩みと欲求が見えてきます。


そして、「この切り口は、どの層の読者に向けたものなのか?」

という視点を持つだけで、その本をつくった著者と編集者の狙いが見えてきます。


さらには、「どういう順番で内容を伝えているのか?つまり構成はどう意図しているのか?」

までチェックできれば、読者に内容をうまく伝える為の参考になります。


このように俯瞰で本を観ることで、時代性があり、読者ニーズがあり、読者の再現性が高い企画、になります。

本を出し続けることも容易になりますし、売れる企画を考案出来る著者という評価を得られ、編集者との関係性もよくなるでしょう。

逆に言えば、こうしたスキルが無い状態で、本を出しつづけるのは難しいですし、

編集者と知り合いになっても、関係性を維持するのは難しいのですね。


いかがでしょうか?

あなたの読書量を"著者力"に変換し、本を出し続ける著者になって下さいね。

 

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