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「原稿執筆」について

2021/04/22"伝える文章"の書きかた・その1

こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


「書く」ことがますます大事になっている時代ですね。

メールやSNS、ブログなどもみな「書く」ことで伝えるコミュニケーションです。

一億総執筆時代、といってもよいかもしれません。

ここまで「書く」ことが重要だった時代はないのでは?と思うほどです。


10年以上の出版プロデュースの経験からも言えるのは、うまく伝えることができる人は、

うまく説得することができ、共感を得ることができ、ファンをつくることができる、ということです。

仕事であれば、ビジネスにも好影響がありますし、

商業出版の著者であれば、売れる本に近づきます。


その逆もまた、然りです。

うまく書けないと、メリットが得にくいだけでなく、

誤解されたり、場合によってはトラブルになったりすることも。

こうした事態は避けたいですね。


そこで大事になってくるのが、

「伝える文章の書きかた」なのですが、

ここに苦手意識をもっている人は多いもの。


でも実は、難しいことではありません。

本当は難しくないのに、自分で文章を難しくしてしまう理由があるのです。


その理由の1つは、

「書くスピードは、頭の回転よりもはるかに遅い」

ということ。

だから、ついあれこれ、たくさん「盛って」しまいがちですし、

話をどんどん展開していくことになります。


でも、書く側はいろいろ書けて満足なのですが、読み手はその逆。

「いったい、この人は何を言おうとしているのか?」

が分からず、頭の中がモヤモヤし続けてしまいます。

そうなると、「もう読みたくない」となってしまったり、

酷い場合は、読者にコンプレックスや自己嫌悪感まで、抱かせてしまう可能性があるでしょう。


優秀な人はよほど気をつけないと、

自分で文章をどんどん難しくしていってしまうのですね。


文章を書くのが「難しい」と感じる理由は、自分で勝手につくってしまっているもの。

ここを知っておくと、書くストレスが大分減らせますよ。


ご参考になれば幸いです。

 

2021/03/11文を書くのが苦手な人は、"これ"を絞ればうまくいく

こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


文章を書くのが得意な人、苦手な人。

さて、あなたはどちらでしょうか?


現代はSNSやメールなど、文章を書くのが必須スキルとなった時代です。

たとえばメールでは、文章が苦手だと、

そんなつもりはないのに、意図を誤解されてトラブルになったり。

書くのがおっくうになって、無視されていると思われてしまったり。

あるいはアピールがうまくいかず、望んだ結果を引き出せなかったりします。

苦手は卒業して、どんどん分かりやすく伝えていきたいですよね。


でも、

「いまさら文章なんて、うまくなれるのだろうか?」

と思うかもしれません。


結論からいえば、ぜんぜん大丈夫です。

確かに文章にはセンスのようなものがあり、学んで習得しにくいものもあります。

でもそれは、あれば素晴らしいですが、なくてもそれほど困りません。

逆に、

「自分の意図を誤解されず、すっきりと分かりやすく伝える文章」

は、簡単に習得できる技術なのです。

なくて困るのはこちらのほうですから、すみやかに取得してしまいましょう。


では、具体的にどう書けばいいのか?ということですが、

「言いたいこと(結論)を1つに絞り込む」

これだけで、大半に文章はあっという間に分かりやすく変わります。


そもそも文章が分かりにくい理由は、

・言いたいことがなかなか出てこないので、読み手が混乱してしまうから

・多くの言いたいことが盛り込まれ過ぎていて、読み手が混乱してしまうから

であることが多いです。

それに関連して、

・言いたいことがあやふやか、数が多いと、「なぜ?」かの説明が弱くなり、説得力がなくなるから

・言いたいことがあやふやか、数が多いと、「たとえば?」が思い浮かばず、腑に落ちないから。

ということになり、ますます文章は分かりにくくなる、という悪循環なのですね。


であれば、解決策はカンタンです。

「言いたいこと(結論)を1つに決める」こと。

これだけで、言いたいことが絞り込まれ、前倒しされ、しっかりと伝わります。

同時に、「なぜ?」に答える説明(理由)も書きやすくなり、

「たとえば?」に答えるたとえ話を入れることも容易になるでしょう。


かくして、文章を分かりやすく伝えることがうまくいき、

誤解やトラブルを避けつつ、望む結果を得やすくなるのですね。


いかがでしょうか。

文章の苦手意識は、技術を得ればあっさり払拭できるもの。

ご参考になれば幸いです。

 

2015/12/02売れる本は"まえがき"にこだわっています

こんにちは、樺木宏です。


さて、売れる本はほぼ例外なく「まえがき」を工夫しています。

なぜかというと、多くの読者が立ち読みで買うかどうか決めるとき、参照する場所だからです。

また、本は買った人の10人に1人しか読み終わっていない、とも言われていますが、

さすがにまえがきは多くの人が読んでいます。

となると、読者に著者の主張や立ち位置を伝える、絶好の場所としても「まえがき」は大切なのですね。


例えば、かの名著夏目漱石の「坊ちゃん」では、

「親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」

と始まります。

最初のたった1行を読んだだけで、主人公の性格や立ち位置が、ありありとイメージできますね。

ここだけで感情移入してしまう人も多い、まさに"つかみ"だと思います。

私が思うに、読者の悩みを解決する本、ビジネス書や健康本などであれば、

まえがきで伝えるべきは、

「私はこういう立ち位置で、あなたの問題を解決しますよ!」

という主張になるでしょう。

であれば、それに徹して関係ない箇所や、ブレる箇所はカットしていくことが、

読み手へのインパクト、納得感、読みやすいテンポ、といったものに影響します。


でも実際は、まえがきでは他の事をいろいろと入れてしまいがち。例えば、

いきなり内容の説明を始めてしまったり、著者の主張とは関係ない経歴を紹介したり・・・

これらはインパクト、納得感、テンポ、といったものをスポイルしてしまうかもしれず、勿体ないですね。


そうならないためにも、軸となる「要するにどういう主張をするのか?」を確認し、

関係ないものはどんどんカットして、尖らせていきましょう。


あなたの本が、1人でも多くの読者の共感を得るための、ご参考になれば幸いです。

 

2015/07/15本でも、Webでも、"迷わない"書きかた

こんにちは、樺木宏です。


さて、商業出版のノウハウというものは、なにも書籍だけにしか通用しないものではありません。

結局のところ、本もその他の媒体も、

「誰に、何を伝えるか?」

という事に尽きますから、あらゆるメディアで通用するのですね。


例えば、以前、とても素晴らしい文章をかかれる著者さんから、相談を受けました。

その方は、出版後に雑誌から寄稿の依頼が来たのですが、どうやって書いたものか?と悩まれており、

「記事と本では書き方は違ってくるものなのでしょうか?」

というご相談内容でした。


実は「記事と本」という考え方ではなく、すこし比較の軸を少し変えれば上手くいきます。

といいますのは、記事だからこう、という書き方は無い為です。

例えば、書籍でもマンガのようなものからプロしか読めない難解なものまで幅広くあり、

一概に「本だからこう書く」という書き方は無いのと同じですね。


ではどう考えるか?という事ですが、出版ノウハウと同じで「コンセプト」です。

誰に、何を伝えるか?という軸で考えれば、媒体が違っても大きく外す事はないのです。

媒体がWebでも本でも雑誌でも(あるいはTVでもゲームでも)、

「誰に何を伝えるか」というコンセプトが軸になるのは共通です。

そう考えると、その記事が本と同じコンセプトならば、本と全く同じに書いてOKですし、

違うのであれば、その違いを踏まえて書けば良いのです。


もし違うメディアや媒体からのオファーが来て、どう書こうか迷ったら、

コンセプトに戻って見て下さいね。

 

2015/05/27やはり、原稿を先に書いてはいけません

こんにちは、樺木宏です。


さて、今日の記事は、過去何回かお伝えしているテーマ、

企画が採用される前の「原稿執筆」についてです。


結論から言えば、やはり原稿を先に書いてしまうことはNGです。

なぜかと言うと、編集会議を通らなくなくなってしまう可能性が高いからなのです。


もう少し具体的にいうと、

執筆に費やした時間やエネルギーを惜しむあまり、

書き直しをしたくなくなるのが人情というもの。

しかし企画のコンセプトや目次を修正すれば、原稿は書き直しになってしまいます。

だから企画を変えられなくなってしまうのですが、それだと出版社の編集会議で、

企画が通らないのです。


実際の商業出版の現場では、企画の変更は「前提」ともいえるもの。

例えば、

・健康本を執筆希望だったが、切り口を変えて「印象力」の本にしたら出版に成功した例

・ダイエット本で主流の女性読者を切り捨て「オヤジ」に絞り込んだらベストセラーになった例

・女性向けの仕事術を、ママさん向けの「就活本」に買えたら2冊出版に成功した例

・単なるマーケッティング本を、若者世代の「分析本」に変えたら一流出版社から出版できた例

・健康について沢山書きたい中、たった1つに絞り込んだら8万部売れた例

・企画通過後、出版社のカラーに合わせて柔軟に企画を変更した結果、複数冊出版出来た例

・本当は書きたくない自らの弱みを出す事で、共感と強みを発揮し、シリーズ本になった例

などなど。

これらは、全て私のHPの実績欄にもある、商業出版に成功した実例で、しかもほんの一部です。

(参考:https://pressconsulting.jp/books/


このように、企画を柔軟に変更することで、採用角度を上げて行くのは「前提」。

定石でありセオリーなのです。


しかし原稿を先に書いてしまっていると、目次を修正したくなくなってしまうので、

編集会議を通らなくなってしまう。

それでは企画が通る確率が、激減してしまいます。

だから、「原稿を先に書くのはNG」なのですね。

あなたが持っている素晴らしい経験やノウハウを、より多くの人に届けるためには、

柔軟なブラッシュアップは必須。

それもまた、著者としての力量です。


ご参考になれば幸いです。

 

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