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しっかり押さえたい、企画書の書き方編

2026/02/05目次を先につくったら損をする

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


出版社に企画を通すときに、欠かせないのが出版企画書。

そして出版企画書に欠かせないのが、目次です。


企画書の目次は、本の目次と同じ。

どんな内容をどんな順番で書くのか、それをあらかじめ企画書に書いておくことで、

出版社には内容のアピールとなり、

著者側にも執筆の際の目安になる、というメリットがあります。


そんな大切な目次ですが、1つ注意点があります。

それは「目次を先につくってはいけない」ということです。


たとえば、出版初心者のよくあるケースを見てみましょう。

1)最初に書きたいことを書き出して、まず目次をつくる

2)その内容を見てからタイトルをつけ、その説明として企画の概要を書く


一見問題なさそうですが、この順番だと、

・後からタイトルを修正しようとすると、目次を大きく変えなければいけなくなる

・それがもったいないので、タイトルを変更したくなくなる

・あるいは、タイトルだけ変えて、目次とずれてしまう

となってしまいます。


つまり、最初に思いついたアイデアで企画が固まってしまい、

もっとあなたのポテンシャルを活かしたよい企画があるかもしれないのに、

そこにたどり着く前に、思考が止まってしまうのですね。

それでは出版社に企画が通りませんから、実にもったいないことです。


ではどうするか?

話はシンプルで、目次は最後につくりましょう。

企画の核であるコンセプト、誰に何を伝える本なのか、と練り上げて、

タイトルもつくり、企画の概要も書いて、最後に目次です。


コンセプトは数行ですから、案を多数出すのもラクです。

数多くのコンセプト案を出してから、絞り込むことでよりよい企画になります。

また文章量が少ないので、修正も容易。

柔軟なブラッシュアップで、さらに採用確度がアップすることでしょう。


目次は最後、コンセプトが先。

あなたのポテンシャルをフルに発揮して、著者として活躍していきましょう。

 

2025/08/21出版企画書のつくりかた、その6

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。

複数回に渡ってお伝えしてきた出版企画書のつくりかた、今回が最終回です。

最後は出版企画書の具体的な書式について、お伝えしていきます。


実は出版企画書について、業界で共通のフォーマットはありません。

出版社によって違いますし、企画を検討する際も、

さまざまな書式のものを見てきているので、

「こうでなければいけない」という形式はないのです。


共通点としては、

・A4で約3ページ前後

・カラーではなく、モノクロ1色

・項目は、「タイトル」「企画概要」「著者紹介」「目次案」

といった要素になります。


それぞれに要素について補足すると、

「タイトル」は、ある意味最も重要です。

というのも、この1、2行の中にコンセプトが凝縮されているから。

コンセプトは以前お伝えしたように、企画の8割を占めるほど大切なので、

それを凝縮したタイトルも、当然重要になってくるのですね。


企画の本質そのもの、といえるのがタイトルですので、

小手先の表現で工夫するよりも、企画の根幹であるコンセプトをしっかりと練ることが、

遠回りのようでいて、良いタイトルの最短距離になるでしょう。


「企画概要」は、単なる企画の説明ではありません。

出版社が最も知りたいのは、「この本が売れるのかどうか?」の1点ですから、

企画概要も、「この本が売れる理由」を書くことに焦点を当てましょう。


その際、著者の主観はあまり評価されませんので、できるだけ客観的に。

数字やデータなども踏まえつつ、「説得する」という意識で書くとよいでしょう。


「著者紹介」は、あなたのプロフィールです。

ただ要点は、「この本を書くのに、あなたがふさわしいかどうか」。

企画のテーマについての知識や経験が深いことを、数字を多用してアピールすると効果的です。


「目次案」は、出版社によって扱いが異なります。

章タイトル程度でよい場合もあれば、詳細な項目まであったほうが評価が高まることもあります。

ですので、基本的には詳細な項目まで作成しておいたほうが、間違いないと言えるでしょう。


なお細かい項目を事前につくっておくことで、その後の執筆がラクになります。

また目次の段階で構成を練り込んでおくと、当然本の内容もよく練られたものになりますので、

私は必ず詳細な目次項目案をつくるようにしています。


以上が出版企画書の書式です。

いろいろお伝えしましたが、結局のところ、最も大切なのはコンセプト。

誰に何を伝える本なのか、という本質が8割です。


言い換えれば、こうした書式は、2割程度の重要度しかありません。

書式という形から入るのではなく、コンセプトという本質から入ることが、

企画の採用確度を大きくアップさせることでしょう。


ぜひ、あなたのポテンシャルを活かした出版企画書をつくり、

本として世に送りだして欲しいと思います。

 

2025/08/07出版企画書のつくりかた、その5

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。

今回も引き続き、出版企画書のつくりかたについて、お伝えしていきます。


3つのチェックの、最後の3つめの要素が、

「すでに似たような本が出ている中で、読者にどんなメリットがあるか(類書との差別化)」

です。


どんなに世の中に求められている内容でも、

書き手にすごいノウハウや実績があっても、

同じような本が先に出ていたら、その企画はなかなか通りません。

すでに買って読んでしまった読者が大勢いるからです。


そこで、なにか新しいメリットを提供することになります。

たとえば、

・ずっとハードルが低い

・もっとメリットが大きい

・今の時代にあったやり方を工夫している

などですね。


個人的には、この差別化は企画採用の上で、かなり重要なポイントだと思っています。

ただそれを分かりずらくしているのが、ファンや見込み客が多いベテラン著者の存在です。

彼らが出す本はたとえ既視感があっても、

「この人が言っていることなら、読んでみたい」

ということで、差別化されていなくても売れることがあるからです。

そうした本が書店でベストセラーになっていると、

「なんだ、こういう本でいいのか」

と、新人著者は勘違いしてしまいやすいです。


また、広告宣伝や販売力がある出版社の中には、

「まだ知らない人も多いから売れる余地はあるので、似たような本でも出す」

という考え方をする人もいます。

ただこうした出版社も、すでに知名度のあるベテラン著者に執筆を頼むことが多いですから、

新人著者がそのまま鵜呑みにすると、大半の出版社で企画が通らない、

という残念なことになります。


このように、大切なポイントでありながら、

意外と勘違いしやすいのが、類書との差別化。

この考え方を知っておくだけでも、あなたの企画がグッと強くなりますので、

ぜひ心の片隅にでも留めておいてください。


次回は、企画書の書き方最終回となる、具体的なフォーマットについてお伝えします。

 

2025/07/31出版企画書のつくりかた、その4

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。

今回も引き続き、出版企画書のつくりかたについて、お伝えしていきます。


3つのチェックのうち、2つめの要素が、

「その本を書く上で、説得力がどれくらいあるか(著者の強み)」

になります。


いくら売れているテーマだからといっても、

「なぜその人に書いてもらうべきなのか?」

という理由がないと、企画は通りません。


その理由はいくつかあるのですが、

1つは、出版社はお金を払う側なので、他の人にも頼めること。

印税の額はベテラン著者でも新人でもあまり変わりませんから、

少しでも強みがある人に書いてもらいたい、となるのですね。

「いい企画なんだけど、他の人に書いてもらったほうが・・・」

とならないためにも、企画のテーマと連動した、強みのアピールが必要になってきます。


では、何をアピールするか?

ということですが、新人著者の場合であれば、

「面白い事例を書けそうな期待感」

になるでしょう。


もちろん、肩書きや実績をアピールするもよいのですが、それらは手段であって目的ではありません。

いかに信用ある肩書きや実績であっても、

それが、面白い本につながりそうでなければ、著者としての評価にはつながらないでしょう。


逆に、いわゆる社会的ステータスが高い肩書きではなくとも、

「何か面白いエピソードをたくさん出してくれそう」

と、期待感を持たれるほうが、著者としては高評価です。


こうした背景には、

本の面白さは「事例やエピソード」の占める割合が大きいことがあります。

言い換えると、「何を言っているかより、誰が言っているかの方が大切」とうことですね。


たとえば、野球のバッティング。

ネットで検索すれば、いくらでも情報はでてきます。

最近であれば、生成AIが体系化して、親切に教えてくれるでしょう。

でも、イチローが教えてくれたらどうでしょう。

期待値が大きく膨らみますよね。

たとえ理論的には、それほど他の人と違わないとしても、

「何か面白いエピソードをたくさん出してくれそう」

という期待値が違うので、著者としての強みも全く違ってきます。


逆に、学校の教科書はどうでしょう。

正しい結論と理由はならんでいても、事例やエピソードが無味乾燥なので、あまり面白くないことが多いですね。


これが、

「その本を書く上で、説得力がどれくらいあるか(著者の強み)」

になります。

「何か面白いエピソードをたくさん出してくれそう」

という期待を高めるように、

企画のテーマと連動した、強みのアピールをしていきましょう。


次回は、最後の3つめのチェックポイントについて、お伝えしていきます。

 

2025/07/10出版企画書のつくりかた、その2

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。

本を出したくなったとき、

ポイントとなるのが出版企画書。

今回も引き続き、その具体的方法についてお伝えします。


企画において8割を占めるほど大切なのが、

「誰に、何を伝える本なのか」

というコンセプトであることは、前回お伝えしました。


とはいえ、何を書いてもいいかといえば、もちろんそんなことはありません。

商業出版は、優秀な著者達がしのぎを削る場所ですから、

「売れる」要素を踏まえることが、とても大切になってきます。


その要素とは、次の3つです。

1)お金を払ってでも読みたい人が、どれくらいいるか(読者ニーズ)

2)その本を書く上で、説得力がどれくらいあるか(著者の強み)

3)似たような本が多くある中、どんな新しいメリットを提供できるか(類書との差別化)


詳しくは追ってお伝えしますが、

この3つの要素は、商業出版で本を出すための、チェック項目です。

どれか1つでも欠けていると、そこがネックになって出版できない可能性が高まります。

逆にいえば、この3つだけクリアできれば、本を出せる可能性が高いということです。


パッと思いついた企画では、なかなかこの3つの要素を満たしていることはまれですから、

企画を練って考案する必要があります。

そこで先ほどのコンセプトが、大切になってきます。


コンセプトだけであれば、わずか2行だけですので、変更するのに心理的な抵抗が少ないのです。

3つの要素を満たすよう、繰り返し試行錯誤することが容易になり、

ラクに早く、十分練られた企画を考案することができる、という好循環が起こります。


逆に、もし先に企画書をしっかりと作り込んでしまったら、

あとで修正するとなると、せっかくの労力が無駄になってしまいます。

そこで企画を変更することに抵抗が生まれ、

結果として「売れない」企画になってしまうという、悪循環です。


先にコンセプト、そして3つのチェック。

企画書をつくるのは、その後です。

この順番に留意するだけで、あなたのポテンシャルを活かした出版企画が、

グッと身近かになることでしょう。


次回は、3つのチェックポイントについて、掘り下げてお伝えしていきます。

 

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