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しっかり押さえたい、企画書の書き方編

2023/10/26見出しは、"見ただけ内容が分かる"ことが大切

こんにちは。

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


書店に行って本の目次を見ると、

「なぜ〜なのか?」

といった見出しを多く目にしますね。

ちょっと気になりますから、

思わず続きを立ち読みをしたことがある人も多いことでしょう。


そのせいか、いざ自分が本を出そうとすると、

同じように疑問系の見出しを書こうとする人がけっこういます。

これは、多くの本を読んでいる人ほど、そういう傾向があるかもしれません。


しかし、こと出版企画書の段階では、

見出しに疑問系はNGです。


なぜなら、出版企画書では本の中身である「本文」が無いため、

見出しから意味が伝わらないからです。


これが書店に並んでいる本であれば、

パラパラめくって、気になった見出しの中身を読むこともできます。

でも出版企画書はA4ペラで2〜3枚程度ですから、

中身を書くスペースはありませんし、出版社も読む余裕はありません。


そのため書店と違って、

見出しが疑問系であったり、抽象的であったりすると、

企画としてアピールが弱まることになってしまうのですね。


ではどうするか?

ということですが、

「見出しから内容が分かるように書く」

ことが大切です。

言い換えると、「結論」や「主張」を、見出しで言いきる、

といってもよいでしょう。

この形であれば、読み手に確実に内容が伝わります。


読み手の関心を引く、という意味ではちょっと弱まるかもしれませんが、

完成した本の目次と、企画書の目次では役割が違いますから、

こちらの方が採用確度がアップするのですね。


意外と気づかない、本を出したいときのちょっとしたコツ。

ご参考になれば幸いです。

 

2020/10/08企画書の書き方より、ずっと大切なこと

こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタントの樺木宏です。


商業出版で本を出そうとすると、必ず「出版企画書」が気になりますよね。

あなたの本が出版できるかどうかは、出版社が出版企画書を元に検討するので、

たしかに欠かせないものではあります。


しかし実は、

「出版企画書の書き方だけを知っても、ほとんど役に立たない」

のです。


たとえば、私のもとには、毎月複数の出版企画書が送られてきます。

その中には、「出版企画書の書き方をよく知っているな」と、私が思うものもあります。

でもその多くは、整った書式で、練られた文章で、

「自分のノウハウがいかに素晴らしいかばかり書いてある」

ことが多いのです。

要は、「出版企画書の書き方」という方法を、

「自分のことばかり書く」ことに使っているのですね。

これでは、出版企画書が通る可能性は、低くなってしまいます。

本といっても、要するに「紙とインクを通じたコミュニケーション」だからです。

あなたの身の回りに、

「相手の話はあまり聞かず、自分のことばかり考えて、自分の話ばかりする人」

がいたら、どう感じるでしょうか?

その人の話を、聞きたいと思うでしょうか。

思わないですよね。


ましてや商業出版は、お金を払って、かつ数時間もの時間を費やして読んでもらうものですから、

企画が通る可能性が低くなるのは、当然のことなのです。

本当に大切なのは、出版企画書の書き方などの、具体的方法ではありません。

その前に、

「誰に向けて書くのか」

「その人たちの悩みはどんなものなのか」

「その人たちはどれくらいいるのか」

といった、相手のことを考えること。

こうした、「考え方」のほうが、ずっと大切なのですね。


読者への関心が深く、配慮された内容で、その背後に思いやりがある企画は、

その企画を読んでいる人にも伝わります。

すると、そこには返報性が働いて、

「あなたの企画をもっとよくしたい」

「ぜひ出版を実現して、著者になって欲しい」

といった、応援する気持ちが返ってくるものです。

その結果、当初の企画よりもずっとよいものになり、

晴れて出版決定、となることが多いのですね。


いかがでしょうか?

出版企画書の書き方などは、さほど重要ではありません。

いかに読者のことを考えられるか。

そうした「考え方」のほうが、何倍も大切。


ご参考になれば幸いです。

 

2020/07/16売れる本は、"たとえば" が大切

こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタントの樺木宏です。


さて、あなたは1番ラクにアウトプットできるのは、どんな内容でしょうか?

多くの人が、「自分が詳しいこと」と答えると思います。


それはその通りなのですが、そこには1つ但し書きもつくでしょう。

「自分が詳しいことで、なおかつ自分がいつも使っている表現であれば」

ということではないでしょうか?


この「自分がいつも使っている表現」というのが、実は商業出版ではくせ者です。

というのも、あなたはその分野では、ノウハウも実績もあるプロであり、

プロがいつも使っている表現とは、「専門用語」だからです。

素人である読者からしてみれば、ある程度の知識が無いと、理解しにくいのですね。


しかもそこに、「高度な内容」というおまけまでつきます。

一般の読者が知りたいのは、もっと基本的なことなのに、

それらを飛ばして「高度で、難解で、最先端な内容」を、書きたくなってしまうのですね。


だから、プロが自分の思い通りに書くと、たいていの場合は、

「素人が理解しにくい」ものになりがちなのです。


こうした傾向をそのまま放置してしまうと、

いかにすごいノウハウと実績をもつプロといえども、

商業出版で「売れる本」を書くことは、難しくなってきます。

すごい人の本が、必ずしも売れなかったり、面白くないのは、こうした落とし穴があるからなのですね。


あなたがこうした穴に落ちないためには、

「読者のレベルに、こちらが合わせる」ことが大切です。


専門用語などは極力使わず、誰でも理解できるような平易な表現を心がける。

事実そのものをストレートに教えるのではなく、

「たとえば」などの比喩やメタファーなども多用する。

「プロの世界ですごいこと」ではなく、「読者にとって関心が高いこと」を書く。


こうした工夫で、

「自分が書きたいこと」と、「世の中が求めていること」の、接点を探しながら、書くのです。

そうすれば、ノウハウや実績に「売れる本が書ける人」という付加価値が加わります。

あとは、いわずもがな。

出版の企画は通りやすくなり、セミナーでは分かりやすいと好評でリピートも増え、

メディアの規模も「マス」に近づいていくことは、当然といえるでしょう。


どんなにすごいプロでも、自分が書きたいことだけでは、素手も同然。

「世の中が求めていること」という武器を手にして、さらに活躍の場を広げましょう。

 

2017/12/07説得力は、見出しの書き方ひとつで大きく変わる

こんにちは、樺木宏です。


商業出版するためには欠かせないのが出版企画書、

そして出版企画書で欠かせないのが目次です。


タイトル「だけ」面白い企画とか、

読者に大きなメリットを約束する企画は数多いですが、

目次でそれを「しっかり説得」している企画は少ないです。

だから説得力がない企画が多く、せっかくの企画が通らない人が多いんです。


いわば目次は「最後のツメ」のようなもの。

せっかくの実績や経験を、苦労して企画書にしたのに、

最後のツメが甘くて失敗するのは避けたいですね。


さて、目次をどう組み立てるか、というノウハウは数多くありますが、

「それ以前」にとても大切で、なおかつ見落とされがちなことがあります。


それは、「見出しを見ただけで内容が分かること」。


よく、書店に並んでいる本の見出しには「なぜ○○なのか?」といった、

疑問系になっているものがあります。

それをイメージしてか、企画書でもそうした疑問系の見出しを書いてしまうことがありますが、

それは、出版企画の段階では基本的にNGです。

なぜなら、書店なら本を読んで内容を確認することができますが、

出版企画書では見出ししか無いためです。

「著者がどんな主張や、結論を個々で書こうとしているか?」

が見出し「だけ」から伝わらなければ、「説得」できるはずもありませんね。


だから「見出しを見ただけで内容が分かるように書く」ことは、

商業出版の企画書で重要な「最後のツメ」であり、基本中の基本。

この1点を知っておくだけでも、あなたの企画の説得力がまるで変わってきますから、

ぜひ活用してみて下さい。

 

2015/11/04企画書を書いたら、まずチェックしたい3つのこと

こんにちは、商業出版コンサルタントの樺木宏です。


さて、出版企画書を自分で書く場合は、コツがあります。

結論から言ってしまうと、

「何度も見直し、繰り返し直す」

ということ。

これだけで、10倍くらい採用確度が上がります。

特に、その本が売れる理由をアピールする「企画概要」を何度も直すことは、

必須といえるでしょう。


でも最初は、せっかく書いたものを書き直すはもったいないように感じるでしょうし、

どこをどう見れば良いか分かりずらいものですね。

そこで、今回は具体的な3つコツをお伝えしようと思います。


1)企画概要の量を、1/3に
 ロジックというものは、整理されるほど量が少なくなるものです。
 また、量が少なければその分、主張が埋もれる事なく、ストレートに届きます。


2)企画概要のロジックは、飛躍はNG
 編集者は少しでも納得できないと、企画をスルーしがちです。
 理由と事例が無いので極論に思えてしまいます。
 確実に納得できるよう、丁寧なロジックを心がけて見て下さい。


3)説明を要する言葉を減らす
 読みての立場になって「分かっているはず」という前提ではなく、丁寧に説明するか、
 もっと平易な表現に置き換えましょう。
 特に業界で普通に使われている言葉は要注意。業界の外では、よく分からない人の方が
 多いでしょう。
 編集者も、読者も、専門家ではなく素人、という前提で考えましょう。


いかがでしょうか?

上記の3つのコツを手がかりにして、何度も見直し、繰り返し直してみて下さい。

そうする事で、必ず企画書の採用確度は10倍以上になりますよ。

ご参考になれば幸いです。

 

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